百済史年表

百済史年表の概要

百済史年表は、朝鮮半島の三国時代における百済王国の重要な出来事を年代順にまとめた資料です。この年表を通じて、百済の繁栄や戦争、外交関係など、歴史的な流れを知ることができます。

前々期

百済の王家である扶余氏に関する記録が『広韻』に見られます。ここでは、扶余氏が中国の呉から派生したことが示されています。この時期は百済のルーツを理解する上で重要です。

前期

百済の歴史は広範囲にわたり、346年には近肖古王が即位しました。その後の369年、高句麗が百済を攻撃し、雉壌の戦いで敗北する事件が発生します。371年には再度の攻撃があり、高句麗の故国原王が戦死しました。また、372年には東晋からの軍事支援があり、百済王余句が太守に任命されます。

384年、仏教が晋から百済に伝来しました。この時代は、宗教の影響が社会に広がり始めた重要な時期でもあります。392年、高句麗が北部に進軍し、十余城を占領します。396年には百済の王弟が人質として捕えられ、事態はさらに緊迫しました。397年、百済は倭国との通好を図り、太子腆支を人質として派遣します。433年には新羅との同盟を結び、455年には新羅が百済を救う場面も見られます。

458年には、百済の余慶王が宋に使者を送り、臣下の叙授を求めました。472年には北魏との連携を図り、高句麗の出兵を要請します。このように外交活動も活発に行われましたが、475年には高句麗の長寿王により百済の蓋鹵王が殺されるという事件が発生し、その後文周王が即位します。

中期

475年、文周王が即位し、熊津に遷都します。この時期、百済の内部での権力闘争も激化し、477年には文周王が解仇に暗殺され、三斤王が新たに立てられます。479年には東城王が即位し、501年には再び王が暗殺され武寧王が即位します。503年には武寧王が倭国に使者を派遣し、503年には聖明王が即位します。

後期

538年、聖明王は泗沘に遷都して国号を南扶余と改めます。544年には高句麗の攻撃を受け、新羅が援助に駆けつけますが、554年に聖明王が戦死し、新たに威徳王が即位します。562年、高句麗は百済の熊川城を攻撃しますが、600年には武王が即位し、616年と638年には新羅の城を攻撃します。

641年には義慈王が即位し、643年に高句麗と同盟を結びます。その後657年には王の庶子たちが役職に任命されますが、660年に唐と新羅の連合軍により百済は滅ぼされ、663年には倭国の救援軍が唐軍に敗北します。

後百済時代

百済の滅亡後も、その歴史は続きます。892年に甄萱が農民一揆に乗じて挙兵し、922年には後百済が日本に援助を求めるも拒絶されます。929年には再び進撃を遂げるも、930年には高麗に敗北し、936年には王建により滅ぼされます。旧百済地域からの人材登用の忌避が後代における地域差別を引き起こす要因となりました。

このように、百済の歴史はさまざまな事件や同盟、戦争に彩られたものであり、その影響は朝鮮半島の後の歴史においても重要な意味を持っています。

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