目賀田 種太郎(めがた たねたろう)
目賀田種太郎(
1853年8月25日 -
1926年9月10日)は、日本の著名な
政治家、
官僚、
法学者、
裁判官、
弁護士、そして貴族院議員として名を馳せた figura です。
国際連盟大使や枢密顧問官としての役割も果たし、
男爵の称号を持つことでも知られています。また、彼は専修学校(現・
専修大学)の創設者の一人であり、東京音楽学校(現・
東京芸術大学)の設立にも寄与しました。
幼少期と教育
目賀田種太郎は、
江戸の本所に生まれ育ちます。幼少の頃から昌平坂学問所で漢学を学び、開成所では数学と漢学を学びました。その優れた学業成績から「神童」と呼ばれていました。16歳で静岡学問所で英語の教授に任命され、早くから明治時代の教育の中心人物の一人となりました。大学南校に入学後、海外留学の機会を得てアメリカへ向かいましたが、ここでの経験が彼の教育に対する思考を大きく変えることになります。
アメリカ留学
1870年、目賀田はアメリカに渡ります。当時、日本から渡米していた日本人学生は非常に少なく、彼は国費留学生として選ばれました。ハーバード法学校で法律を学び、卒業後は文部省での職務を経て再度アメリカへ留学し、法律に関する専門知識を深めました。
政治と法律のキャリア
帰国後、目賀田は日本の司法制度や財政制度の整備に取り組みます。貴族院議員として活動しつつ、
横浜税関長や
大蔵省主税局長など多くの要職を歴任しました。特に1904年に韓国の財政顧問として派遣されたことは、彼の国際的な活動の一環として大きな意味を持ちます。
専修学校と東京音楽学校の創設
1880年、目賀田は相馬永胤や
田尻稲次郎、駒井重格らと共同で専修学校を設立します。この学校は日本初の私立経済・法律教育機関として知られ、後に
専修大学へと成長しました。規模を拡大し、教育内容を充実させることで、日本の教育界に革新をもたらしました。
同じく
1880年に東京音楽学校の基礎を築き、音楽教育の普及にも尽力しました。当時、日本では音楽教育があまり発展しておらず、彼は伊沢修二と連携して日本の伝統音楽と西洋音楽を結びつける研究を行い、この分野の先駆者となります。
後年の業績
目賀田は
1920年、
国際連盟の第1回総会に日本を代表して参加し、国際的な舞台でも活躍しました。その生涯の中で数多くの栄典や勲章を授与され、日本の近代史において重要な地位を占めました。
結婚と家族
目賀田は
勝海舟の三女・逸子と結婚し、その縁から海舟は専修学校に激励の言葉を寄せています。子どもには綱美、門野りよ、高山正代、長井多計代がいるなど、目賀田家はその後も法曹界や外交に貢献していきました。
死去と遺産
目賀田種太郎は
1926年に逝去し、東京の
池上本門寺に葬られました。彼の業績は日本の政治、法律、教育の発展において今日も大きな影響を与え続けています。