駒井重格

駒井重格の生涯と業績

駒井重格（こまい しげただ、1852年10月4日 - 1901年12月9日）は、日本の官僚及び経済学者であり、専修大学の創始者の一人です。彼は伊勢国桑名藩士・駒井重周の子として生まれ、15歳の時に家督を継ぎました。彼は明治時代の日本において重要な役割を果たし、その業績は今なお評価されています。

幼少期と教育の始まり

駒井は、幼少期から非常に早熟な才能を示しました。戊辰戦争では桑名藩の軍に加わり、参加するなど、国に対する責任感を早くから持っていました。戦後、彼はアメリカ・オランダ改革派教会の宣教師が運営するブラウン塾で英語を学び、その後の留学へとつながります。

アメリカ留学と経済学の学び

駒井は1874年に旧桑名藩主の松平定敬・定教父子と共にアメリカへ留学しました。ラトガース大学にて経済学を学び、1879年に帰国。この留学経験により彼の経済学に対する理解は深まり、後の業績に大いに寄与しました。

専修学校の創立

1880年、駒井は相馬永胤、田尻稲次郎、目賀田種太郎と共に専修学校を設立します。この学校は後に専修大学へと成長し、日本の教育界において重要な役割を果たしました。駒井は教育者としても多忙な日々を送り、多くの後進を指導しました。

官僚としてのキャリア

駒井はまた、政府の要職にも就いています。大蔵省では国債局長や参事官などを歴任し、農商務省の参事官でも活躍しました。彼の経済学の知識と実践的な経験は、これらのポジションでの問題解決に大いに役立ったと考えられています。

教育者としての貢献

1880年代から1890年代にかけて、駒井は教育者としても数多くの業績を残しました。彼は東京府第一中学で英語教諭を務めた後、1899年には高等商業学校（現在の一橋大学）の第10代校長へと就任。専修学校の講師や岡山県中学校長兼教育長など、多くの教育機関において教鞭を執りました。さらに、田尻稲次郎と共にフランス財政学の翻訳を行い、財政学の普及に寄与しました。

栄典と受章

駒井の功績は公に認められ、彼は生涯にわたっていくつかの栄典を授与されています。1886年には従六位、1901年には従四位に叙任。さらに、彼は勲六等瑞宝章から始まり、最終的には勲四等瑞宝章を授与されるなど、彼の貢献に対する評価は非常に高かったことが伺えます。

結び

駒井重格はその業績から、日本の教育と経済の発展に寄与した重要な人物の一人です。彼の指導と影響力は、専修大学やその他の教育機関に永続的な足跡を残し、今なお多くの人々に感謝されています。

もう一度検索