県庁通り (長野県)

県庁通り

県庁通りは、長野県長野市の丹波島橋北詰交差点から信大教育学部前交差点に至る、全長約3kmの道路の通称です。沿道に長野県庁があることからこの名前で呼ばれています。

概要

この通りは、長野市内の主要な幹線道路として機能しており、複数の国道と県道が重複しています。具体的には、丹波島橋北詰交差点から中御所交差点までが国道117号、中御所交差点から県庁前交差点までが国道19号、そして県庁前交差点から信大教育学部前交差点までが長野県道399号長野豊野線に指定されています。

特に丹波島橋から県庁前交差点までの区間は、川中島、篠ノ井、松代方面と長野市街地を結ぶ主要ルートであり、交通量が非常に多くなっています。荒木交差点や中御所交差点付近では、慢性的な交通渋滞が発生しています。一方、県庁前交差点から信大教育学部前交差点までの区間は、長野県の行政機関や国の出先機関が集中する官公庁街となっており、比較的落ち着いた雰囲気が漂います。しかし、善光寺の参拝客が増加する時期には、中央通りの迂回路として利用されるため、この区間も渋滞が激しくなります。

長野市の交通セル計画においては、中御所北交差点から信大教育学部前交差点までの区間がセル環状道路の一部として位置づけられています。

路線データ

起点: 長野県長野市若里五丁目（丹波島橋北詰交差点）
終点: 長野県長野市西長野町（信大教育学部前交差点＝国道406号交点）
幅員:
起点～九反交差点: 車道4車線（交差点部除く）、両側歩道
九反交差点～ホクト文化ホール入口交差点: 車道5車線（北行3車線、南行2車線）、両側歩道
ホクト文化ホール入口交差点～終点: 車道4車線（交差点部除く）、両側歩道
主要構造物:
みすず橋: 中御所跨線橋とも呼ばれ、信越本線・北陸新幹線を跨ぐ橋。かつては善光寺白馬電鉄もこの下を通っており、その遺構が現在も残っています。橋の中間からは、北陸新幹線の線路敷に通じる管理道路が分岐しています。

歴史

県庁通りの歴史は古く、1878年（明治11年）に開通しました。当時は、長野県庁舎が現在の信州大学西長野キャンパス（教育学部）の地にあったため、そこが県庁通りの北端でした。

1890年（明治23年）には、丹波島橋の初代となる木橋が完成し、1932年（昭和7年）には鉄橋に架け替えられました。1913年（大正2年）には火災により長野県庁が現在の妻科に移転しました。

1920年（大正9年）には旧道路法に基づき、国道10号に指定され、1935年（昭和10年）には、昭和恐慌に伴う失業対策事業の一環として、丹波島橋から大正町通り（現在の昭和通り）を経由して新田町までの区間が改修され、ほぼ現在の形となりました。同年には、信越本線と善光寺白馬電鉄（1944年廃止）との交点にみすず橋が架けられました。

1952年（昭和27年）には、新道路法に基づき、丹波島橋から県庁前交差点までの区間が一級国道18号に指定され、1970年（昭和45年）には、中御所交差点から県庁前交差点までの区間が国道19号に指定変更されました。1978年（昭和53年）にはみすず橋が改修され、幅員が2倍に拡幅され、1987年（昭和62年）には、丹波島橋から中御所交差点までの区間が国道117号に指定変更されました。1997年（平成9年）には北陸新幹線の先行開通区間の建設に伴い、みすず橋が再改修され、2003年（平成15年）には、県庁前交差点から信大前交差点（現・信大教育学部前交差点）までの区間が、中央通りに代わり長野県道399号長野豊野線に指定されました。

交差・接続する道路

県庁通りは、以下の道路と交差・接続しています。

↑ 国道117号
荒木交差点（若里五丁目）: 長野県道372号三才大豆島中御所線
中御所交差点（中御所一丁目）: 国道19号（西街道）
中御所北交差点（中御所岡田町）
長野県道32号長野停車場線（ターミナル南通り）
岡田町南交差点（中御所岡田町）: 市道（ターミナル通り）
岡田町交差点（中御所岡田町）: 長野県道34号長野菅平線（山王通り）
県庁前交差点（妻科）: 国道19号（昭和通り）
県庁東交差点（南県町）: 市道（寿町通り）
合同庁舎前交差点（旭町）: 市道（官庁通り）
* 信大教育学部前交差点（西長野町＝終点）: 国道406号（鬼無里街道）

沿道

県庁通り沿いには、長野県庁をはじめとする様々な行政機関や公共施設が立ち並んでいます。また、飲食店や商業施設も点在しており、市民生活に欠かせない道路となっています。

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