真宗大谷派井波別院瑞泉寺

井波別院瑞泉寺の紹介

真宗大谷派井波別院瑞泉寺は、富山県南砺市井波に位置する寺院で、真宗大谷派の別院として知られています。この寺院は、東本願寺を本山と仰ぎ、井波別院や瑞泉寺と略称されています。その山号は「杉谷山」で、地域の人々に親しまれています。

歴史的背景

瑞泉寺は、1390年に本願寺第五代の法主、綽如によって設立されました。戦国時代には越中一向一揆の拠点となり、伽藍は堅牢な石垣で囲まれていたことから、その重要性が伺えます。しかし、1581年には、顕秀のもとで織田信長の北陸軍と戦った結果、焼き討ちに遭い、堂宇は焼失してしまいます。

その後、寺院は1602年に本願寺からの分立を経て、1649年には教如を十二代法主とする本願寺教団に転派します。しかし、1879年には再び火災に見舞われ、山門を除く主要な伽藍は失われました。幸いにも、1885年に本堂が、1918年には太子堂が再建されました。

現在の瑞泉寺

瑞泉寺の境内には、約100年の歴史を持つフジの木があり、薄紫色や白色の美しい花を咲かせます。このフジは、1960年代に護持団体『瑞泉寺二十八日講』のメンバーによって育てられ、現在は境内に植えられています。ただし、最近の大雪により藤棚が損壊し、復旧には数年を要する見通しです。

文化財

この寺院は数多くの文化財を有しており、以下のような重要な資料が国の指定を受けています。

• - 重要文化財

- 紙本墨書後花園天皇宸翰消息
- 紙本墨書綽如上人勧進状

• - 重要美術品

- 絹本著色聖徳太子絵伝（8幅）

• - 有形文化財（富山県指定）

- 山門
- 木造阿弥陀如来立像

• - 史跡（南砺市指定）

- 境内

これらの文化遺産は、瑞泉寺の歴史的価値を物語っています。

アクセスと情報

瑞泉寺は、富山県南砺市井波3050に位置しています。訪問する際の開門時間は8時30分、閉門は16時30分です。拝観料は、一般300円、中学生200円、小学生100円と非常にリーズナブルです。

アクセス方法としては、JR西日本の城端線福野駅から車で約20分、もしくは加越能バスの瑞泉寺前バス停からすぐの距離にあります。さらに、高岡駅や石動駅からのバスも利用でき、大変便利です。

近隣には、道の駅井波や井波郵便局などの施設もあり、周辺の観光も楽しめます。また、映画『ファンシイダンス』の撮影地としても知られています。

瑞泉寺は、その歴史と美しい景観を併せ持つ、訪れる価値のある場所です。

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