真鶴秀五郎

真鶴秀五郎の生涯

真鶴秀五郎（まなづる ひでごろう）は、1902年に奈良県山辺郡（現：天理市）で誕生しました。本名は窪田正義（くぼた まさよし）で、興行師の家に育ち、若い頃から力士になることを夢見ていました。

力士としてのキャリアの始まり

彼は1918年に追手風部屋に入門し、「吉ノ川」という名で相撲の世界に足を踏み入れました。しかし、追手風部屋での在籍期間は短くすぐに湊川部屋に転籍しました。

彼の相撲スタイルは柔軟かつ力強く、特に突っ張りからの右四つという取り口は圧倒的でした。大坂相撲で出世を遂げた真鶴は、次代の横綱として期待され、前頭筆頭にまで昇進しました。

喧嘩事件と転籍

大相撲のキャリアの中で、真鶴は1923年に喧嘩事件を起こしてしまいました。千秋楽の夜、湊川部屋の先輩力士と口論になり、刀を投げ付けるというはいけない行為に及びます。この問題を避けるために、部屋の女将の計らいで朝日山部屋に転籍を余儀なくされました。

大坂相撲での活躍

大坂相撲に転籍後、真鶴はその才能を開花させます。1926年には東京相撲との合同場所で同部屋の力士と対戦し、唯一互角の戦いを見せることができました。これにより、彼は「張出横綱」として編入され、大坂相撲の中で最高位に記されています。

1927年の5月場所では西ノ海嘉治郎（3代）から金星を奪取し、翌年には小結に昇進。しかし、足の関節炎が影響し、次第に成績は下降していきます。

除名処分とその後

しかし、1929年の1月場所での対戦中、行司とのトラブルから暴力行為を起こし、結果的に1931年には除名処分となります。処分後もトラブルが続き、地方相撲の世界へと身を移しました。大相撲を去ってからは不遇の時代を迎えました。

最期

その後も飲酒が原因で度々問題を起こし、1937年12月4日に35歳で亡くなります。彼の死は大相撲界に影を落とすこととなりました。

人物評

真鶴は大坂相撲の中でも特に酒癖が悪く、酒に酔うと手が付けられないほどだったと伝えられています。そのため、彼の名前は喧嘩沙汰の際にはしばしば挙がるほどでした。

主な成績

真鶴の相撲成績は、幕内で110勝121敗1預38休の勝率0.476。幕内在位は20場所であり、金星は1つ（西ノ海3代からの金星）を獲得しています。

結論

真鶴秀五郎は、一時期大相撲界で注目を浴びた力士ですが、私生活でのトラブルから早くにその名を消してしまいました。彼の生涯は、力士としての栄光と波乱に満ちた人生を表しています。

もう一度検索