追手風部屋

追手風部屋の概要

追手風部屋（おいてかぜべや）は、日本相撲協会に所属する相撲部屋で、時津風一門に属しています。この部屋は、1938年に創設され、相撲界において重要な役割を果たしています。

歴史的背景

追手風部屋の創設者である8代追手風（元大関・清水川）は、1937年に現役を引退した後、二十山部屋の部屋付き親方として過ごしていましたが、1938年1月に内弟子を連れ、独立して追手風部屋を設立しました。この部屋からは、小結・清水川明於や幕内・起雲山、追手山など、多くの関取が誕生しましたが、8代追手風が1965年に定年退職した後、部屋は一時閉鎖されました。関取たちは他の部屋に移籍することとなり、追風山（追手山の改名）も立浪部屋へと所属を変更しました。

その後、清水川明於は独自に間垣部屋を産業しましたが、こちらも1975年には閉鎖される運命にありました。1998年には、10代追手風と年寄名跡を交換する形で、当時の幕内力士・大翔山が11代追手風を襲名し、追手風部屋は再興されました。11代追手風は多様な力士を招き入れ、関脇・追風海や小結・黒海など、合計12人の関取を育成しました。

部屋は、師匠の四股名から「大翔」や「翔」の文字が付いた力士が多いのが特徴です。2005年以降は黒海のみが関取として活躍していましたが、2008年には大翔湖が昇進し、再び関取が誕生しました。2012年の黒海引退後は一時関取が不在となりましたが、2013年には遠藤が新十両に昇進しています。

近年、2021年の初場所では大栄翔が幕内優勝を果たし、追手風部屋は優勝力士を輩出する堂々とした存在となりました。また、2016年には春日山部屋の所属力士を受け入れ、さらに部屋の規模を拡大しました。

現在の状況

2024年4月には陸奥部屋からの移籍もあり、現在も多くの逸材が揃っています。追手風部屋は埼玉県草加市に位置し、東武伊勢崎線の谷塚駅から徒歩15分またはバスでアクセスが可能です。

師匠および部屋付き親方

今現在の師匠は11代追手風直樹（元大翔山）で、部屋付きの親方には立田山裕教（元幕内・薩洲洋）や高島大造（元関脇・高望山）が在籍しています。これらの親方は、それぞれ特定の力士の育成や指導に励んでいます。

主な力士たち

追手風部屋からは多くの力士が誕生しており、主要な関取としては大栄翔勇人（関脇）、遠藤聖大（小結）、翔猿正也（小結）などが在籍しています。彼らは、追手風部屋の名を背負い、相撲の舞台で活躍する日々を送っています。また、この部屋からはプロレスラーとして活躍したミスター林や上田馬之助も名を残しています。

まとめ

追手風部屋は、数々の歴史を持った日本相撲界の重要な一員です。現役力士の育成や相撲界における新たな挑戦を続けるこの部屋は、今後も多くの才能を世に送り出すことでしょう。

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