瞳がほほえむから

瞳がほほえむから

「瞳がほほえむから」は、シンガーソングライター今井美樹が1989年11月8日にリリースした通算6枚目のシングル曲です。発売元は、当時のフォーライフ・レコード（現：フォーライフミュージックエンタテイメント）でした。

この楽曲は、日本テレビ系列で放送されていた人気ドラマ枠『水曜グランドロマン』の主題歌として起用され、お茶の間にも広く浸透しました。ドラマタイアップの効果もあり、今井美樹の歌手活動において初期の代表曲の一つとして挙げられる重要な作品です。

楽曲には、当初リリース予定だったバージョンとは異なる経緯があります。ベストアルバム『Ivory』に収録されたバージョンには子供たちのコーラスが含まれていましたが、タイアップ先の2時間ドラマの雰囲気には合わないとの意見があったため、シングルとして発売されるにあたっては、その子供コーラス部分がカットされました。このシングル・バージョンとして発表された背景については、今井美樹自身が『月刊カドカワ』誌のインタビューで語っています。

また、この曲は一般的に楽曲として耳にする機会だけでなく、少し意外な場所でも使用されています。パナソニック製（OEM供給を含む）のビジネスフォンにおいて、通話を保留する際の保留音として長年使用されており、多くのビジネスシーンで無意識のうちに耳にした経験がある人も少なくないでしょう。

シングルには、「瞳がほほえむから」の他に、「明るくなるまで」という楽曲がカップリング曲として収録されています。編曲は両曲とも佐藤準が担当しました。

収録曲詳細

1. 瞳がほほえむから
作詞：岩里祐穂 / 作曲：上田知華
この楽曲は、『水曜グランドロマン』主題歌としてだけでなく、様々なメディアで使用されました。日本テレビ系『熱中時代スペシャル 嵐を呼ぶ男』のテーマ曲、日産自動車「セフィーロ（A32系前期型）」のCMソング、日本ガス協会「ウィズガス」のCMソングとしても使用されています。
アルバムには、最初にリリースされたベスト・アルバム『Ivory』（1989年12月6日）にアルバム・バージョンが収録されたのを皮切りに、3rdベスト『IMAI MIKI from 1986』（1998年7月1日）、4thベスト『Blooming Ivory』（2000年4月14日）、6thベスト『Ivory III』（2004年6月16日）、18thオリジナルアルバム『I Love a Piano』（2008年2月14日）に収録されています。特に2015年10月7日に発売された7thベストアルバム『Premium Ivory -The Best Songs Of All Time-』にはシングル・バージョンが収録されています。

2. 明るくなるまで
作詞：戸沢暢美 / 作曲：佐藤博
* この楽曲は、シングルのリリースに先駆けて1989年6月21日に発売された4thアルバム『MOCHA』に既に収録されていました。また、2002年5月9日リリースの21stシングル「微笑みのひと」にも再び収録されています。

3. 瞳がほほえむから 【オリジナル・カラオケ】

カバー

「瞳がほほえむから」は、その叙情的なメロディと普遍的な歌詞から、複数のアーティストによってカバーされています。主な例としては、2002年に伊東ゆかりがアルバム「Touch Me Lightly」で、2007年にSOTTE BOSSEがアルバム「moment」で、そして2009年には火野正平がアルバム「ウーマン達への子守唄」の中でそれぞれ独自の解釈でカバーしました。

1989年から1990年にかけて、多くのリスナーに愛され、今井美樹のキャリアを代表する一曲となった「瞳がほほえむから」は、タイアップや多岐にわたる収録媒体、そしてカバーを通じて、時代を超えて親しまれ続けています。

（参考情報：本楽曲は1989年および1990年の音楽シーンを彩る一曲として位置づけられます）

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