矢野ニュータウン

矢野ニュータウン

広島市安芸区南部に広がる「矢野ニュータウン」は、広島市中心部から東南方向へ約9キロメートルに位置する大規模な住宅団地です。安芸区の南部、特に矢野地区に計画的に開発された居住エリアとして、多くの住民の生活を支えています。

地理

当ニュータウンは、広島市安芸区の南部に位置し、周囲を他の地域に囲まれています。北側では矢野西の他の地域と接し、南側は古くからの矢野町と隣接しています。丘陵地を開発して造成された団地であり、緑豊かな環境と住宅地としての機能性を兼ね備えています。

範囲と構成

矢野ニュータウンとして広島市が定める範囲は、安芸区内の複数の町域にまたがっています。具体的には、矢野西三丁目、矢野西四丁目、矢野南一丁目、矢野南三丁目、矢野南四丁目、矢野南五丁目のそれぞれ一部と、矢野南二丁目の全域が含まれます。このうち、団地の大部分は矢野南に位置しています。

この範囲に含まれる地域には、矢野西三丁目の大磯団地や星が丘団地、矢野西四丁目の大井団地など、いくつかの区画された住宅地が含まれます。

団地全体の正確な人口は複数の町域に分散していますが、データによると矢野南一丁目から五丁目にかけての居住者は7,460人、矢野西三丁目および四丁目には5,303人、そして矢野東七丁目の一部には1,440人が暮らしており、これらの合計から相当数の住民が生活していることがわかります。

歴史

計画的な住宅地開発が進められた結果、人口増加に伴い教育施設の整備も行われました。その歴史を示す出来事として、1998年（平成10年）4月1日には、団地内に位置する広島市立矢野南小学校が、それまでの広島市立矢野西小学校から分離・独立して開校しました。これは、地域の発展と人口増加に対応するための重要な一歩でした。

交通アクセス

矢野ニュータウンは、公共交通機関と主要道路の両面でアクセスが確保されています。

鉄道: 最寄り駅は、JR西日本呉線の矢野駅です。矢野駅からニュータウン各方面へは路線バスなどが利用できます。
バス: 広電バスの「矢野フィーダー線」をはじめとする路線バスが団地内を巡り、住民の主要な移動手段の一つとなっています。これらのバス路線は、最寄り駅であるJR矢野駅への連絡だけでなく、地域内の移動にも利用されています。
道路: 団地内を広島県道34号矢野安浦線が通過しています。この道路は「広島熊野道路」のバイパス機能も持ち合わせており、自動車による近隣地域や広島市中心部へのアクセスに貢献しています。

主要施設

ニュータウン内には、住民の日常生活を支える様々な施設が立地しています。

教育機関:
広島市立矢野南小学校: 1998年に開校した公立小学校で、建築家・富田玲子の設計による校舎が特徴です。
矢野みどり幼稚園・保育園: 学校法人住田学園が運営する、幼保連携型の施設です。
商業施設:
万惣矢野南店: 日常の食料品や生活用品を扱うスーパーマーケット。
ファミリーマート矢野南店: 団地内にあるコンビニエンスストア。
かつてはローソン矢野南店も存在しましたが、2023年に閉店しています。
エディオン矢野ニュータウン店: 家電量販店で、開業当初はデオデオとして営業していました。
その他、ヘアサロン（カムスヘア、gleehair）や飲食店（お好み焼きふくろう、焼肉ホルモン処じゅうとく）、写真館（ひかり写場）なども点在し、生活利便性を高めています。

その他:
かつては地域住民向けにケーブルテレビサービスを提供する安芸矢野ニュータウンCATV組合が存在しました。

矢野ニュータウンは、計画的な開発により、教育、商業、交通といった生活基盤が整備された、広島市安芸区における主要な居住地域の一つです。

関連項目

広島市町名・地区一覧 - 安芸区
矢野 (広島市))
広島市立矢野南小学校
広島市立矢野中学校

※上記関連項目の一部はWikipediaへの外部リンクを含みます。

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