矯正護身術

矯正護身術は、日本の国家公務員である矯正職員、具体的には公安職俸給表（一）または（二）が適用される法務事務官、法務教官、法務技官が専門的に習得する術科です。

概要

この護身術は、法務省の訓令に基づき実施されており、矯正職員が職務遂行中に遭遇する可能性のある暴力行為から身を守るためのものです。矯正職員は、基本的に対人援助職ですが、被収容者など規範意識が低下した人々から不当な暴行を受けるリスクが伴います。そのため、認定心理士などの心理技官や精神保健福祉士などの福祉技官であっても、自己防衛の術を身につけておく必要性が高いとされています。この訓練は男女問わず、全ての職員が対象です。

訓練対象となる職員は、作業専門官（職業訓練指導員など）や就労支援専門官（産業カウンセラーなど）も含まれます。ただし、矯正職員であっても、自動車運転技官などの行政職、作業療法士や薬剤師などの医療職俸給表が適用される職員は、この訓練の対象外です。

矯正護身術は、初級、中級、上級の3つの級に分類されており、基本技と応用技から構成されています。初級は新任者向け、上級は指導者レベルを対象としています。各級には検定が実施され、合格者は国家資格として認定されます。矯正護身術の他に、矯正制圧術という術科も存在します。

訓練の目的

矯正護身術の訓練は、単なる武道の訓練とは異なり、実用的な護身術としての側面が強調されます。実際の場面では、当て身技を行わない剣道や柔道などの訓練だけでは、不十分であるとされており、被収容者や外部からの不当な暴行に対して、効果的に身を守り、制圧するための技術が教えられます。

関連事項

矯正護身術は、以下の項目とも関連性があります。

特別司法警察職員
特別機動警備隊
逮捕術
警視流
綜警護身術
大日本武徳会
自衛隊[[逮捕術]]

外部リンク

刑務官用語集 - ウェイバックマシン（2019年3月30日アーカイブ分）

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