石巻港駅

石巻港駅の概要

駅の基本情報

石巻港駅（いしのまきこうえき）は、宮城県石巻市南光町2丁目にある日本貨物鉄道（JR貨物）の貨物駅です。仙石線貨物支線の終点であり、日本製紙石巻工場の近くに位置しています。この工場は、当駅から発着する貨物の主な荷主として機能しています。

歴史

石巻港駅の歴史は長く、1939年11月7日に宮城電気鉄道の釜駅として開業しました。この時、東北振興パルプ（後の日本製紙）専用線も同時に運行を開始しました。1944年に宮城電気鉄道が国有化され、駅は仙石線の一部となりました。その後、1953年には初めての貨物支線が開通し、1968年には石巻埠頭駅までの貨物支線も開通しました。

さらに、1969年からは専用鉄道を用いたコンテナの取扱いが始まり、1971年には初代の駅が廃止され、代わりにコンテナホームが設置されました。1972年に現在の石巻港駅（2代目）に改称された後は、1974年に小荷物の取扱いも行われる一般駅に変更。その後、1978年には再び貨物駅に戻されました。1987年に国鉄の分割民営化に伴い、JR貨物の駅として新たなスタートを切りました。

1999年には石巻埠頭駅への貨物支線が廃止され、2006年にはダイヤ改正により紙の輸送が全面的にコンテナ化されました。しかし、2011年に発生した東日本大震災では、駅が甚大な被害を受け、しばらく営業が停止されました。2012年に運行が再開され、2013年には日本製紙専用線も復刻されました。

駅の構造

石巻港駅は、コンテナホームが1面1線、さらに数本の仕分け線と留置線を有する地上駅です。東側には日本製紙石巻工場へ接続する専用の鉄道が6本も分岐しています。また、駅構内にはJR貨物石巻営業所があり、コンテナ貨物と車扱貨物を取り扱っています。コンテナ貨物は、12フィートコンテナや日本製紙専用鉄道発着のコンテナが含まれています。

入換作業は環境に応じて仙台総合鉄道部所属のDE10形ディーゼル機関車や愛知機関区のDD200形ディーゼル機関車が担当し、専用鉄道内では南光運輸が保有するスイッチャーが作業を行っています。

貨物列車の運行

石巻港駅では、毎日上下合わせて8本の高速貨物列車が発着します。これらは仙台貨物ターミナル駅や小牛田駅に接続し、最終的には首都圏の新座貨物ターミナル駅などへと輸送されます。

便利な立地

2002年度の発送貨物量は535,558トン、到着貨物量は26,550トンという実績があり、周辺には日本製紙石巻工場や塩釜港湾空港事務所石巻港事務所、さらには石巻日日新聞社などが存在します。かつては近隣に「十條ショッピングセンター」がありましたが、現在は閉店しています。

隣接駅

隣接する駅には、JR貨物の仙石線貨物支線にほかの貨物駅が含まれています。具体的には、陸前山下駅と石巻埠頭駅です。

まとめ

石巻港駅は歴史的にも重要な役割を担っており、様々な貨物の取扱いを行う地域の物流拠点として機能しています。

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