秋月左都夫

秋月左都夫（あきづき さつお）

秋月左都夫は、1858年（安政5年）に日向国で生まれ、1945年（昭和20年）に87歳で亡くなった外交官です。高鍋藩の家老、秋月種節の三男として生まれ、藩校明倫堂で学びました。その後、鹿児島医学校を中退し、司法省法学校を卒業しています。

外交官としての活躍

司法省に入省後、外交官に転身し、スウェーデン公使、駐ベルギー公使、オーストリア特命公使を歴任しました。1914年（大正3年）に退官しますが、1919年（大正8年）のパリ講和会議では全権顧問を務めるなど、重要な外交の舞台で活躍しました。

ボーイスカウト運動の紹介

駐ベルギー公使であった1908年（明治41年）には、イギリスのボーイスカウト運動について日本に報告し、このことがきっかけとなり、日本にボーイスカウト運動が広まることとなりました。この功績は、秋月左都夫の名前を広く知らしめるものとなりました。

多方面での活動

外交官としての活動だけでなく、読売新聞社の編集顧問（後に社長）、京城日報社長を務めるなど、メディア業界でもその手腕を発揮しました。また、大日本皇道立教会副会頭としても活動しました。さらに、政治家の古島一雄らとともに創価教育学会（創価学会の前身）の設立にも尽力するなど、幅広い分野で社会に貢献しました。

栄典

秋月左都夫は、その功績により、以下の位階と勲章を授与されました。

位階
1892年（明治25年）9月26日 - 従七位
1893年（明治26年）12月16日 - 正七位
1896年（明治29年）5月30日 - 従六位
1898年（明治31年）8月18日 - 正六位
1901年（明治34年）7月10日 - 従五位
1904年（明治37年）9月8日 - 正五位
1909年（明治42年）3月1日 - 従四位
1911年（明治44年）3月20日 - 正四位
1914年（大正3年）4月10日 - 従三位
1914年（大正3年）7月10日 - 正三位

勲章
1906年（明治39年）4月1日 - 勲三等旭日中綬章
1910年（明治43年）6月24日 - 勲二等瑞宝章
1915年（大正4年）11月10日 - 大礼記念章（大正）
1940年（昭和15年）8月15日 - 紀元二千六百年祝典記念章

親族

秋月左都夫の親族には、以下のような人物がいます。

妻：その（園子）- 三島通庸長女
弟：鈴木馬左也 - 農商務省参事官、住友財閥発展の功労者
義兄：三島彌太郎（妻その兄）
義弟：牧野伸顕（妻その妹・峰子の夫）
* 娘婿：郡山智 - 南満州鉄道理事



秋月左都夫は、外交官としてだけでなく、メディア、教育、社会運動など、多岐にわたる分野で活躍し、日本の近代化に貢献した人物として、その名が記憶されています。

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