税関職員

税関職員について

税関職員とは、税関に所属する職員の総称であり、日本の税関は財務省の地方支分部局として、国家公務員によって構成されています。

税関職員の主な任務

税関職員は、以下の様な多岐にわたる重要な任務を担っています。

関税、とん税、特別とん税及び内国消費税の賦課・徴収: 輸入品や特定の物品に課される税金を計算し、徴収します。
外国と往来する船舶・航空機の取締り: 国際的な輸送手段を監視し、不正な貨物の搬入を防ぎます。
国内にある外国貨物の取締り: 国内に流通する外国からの貨物を管理し、不正な取引を防止します。
貨物の輸出入の取締り: 輸出入される貨物を検査し、関税法などの法律に違反する行為を取り締まります。
関税法等の違反（犯則）事件の調査・処分: 関税法などの法律に違反した事件を調査し、必要に応じて処分を行います。

これらの任務を通じて、税関職員は、国の財政収入を確保するとともに、安全な社会の実現に貢献しています。

税関職員の階級

税関職員には、階級呼称は定められていませんが、制服・制帽や階級章が規定されています。階級章は、税関長に貸与されるものを最高位として、9種類が定められており、それぞれの役職や俸給に応じて貸与されます。

国家公務員法における位置付け

税関職員は、不正薬物の密輸防止や銃器の取り締まりなど、治安維持に関わる業務を行うため、公安職的な印象を持たれることがあります。しかし、実際には行政職の国家公務員であり、警察職員や司法警察職員ではありません。給与も、公安職俸給表や税務職俸給表ではなく、行政職俸給表が適用されます。また、「税関職員」は総称であり、辞令では「財務事務官」や「財務技官」などの官職が用いられます。

武器の携帯と使用

関税法により、税関職員は小型の武器（拳銃）を携帯・使用することが認められています。しかし、現在では実際に拳銃を携帯して職務を行うことはありません。

税関職員の人事

採用

税関職員は、主に人事院が実施する国家公務員採用試験（一般職）の合格者から採用されます。採用後は、財務省税関研修所で研修を受け、各税関に配属されます。総合職試験の合格者も、少数ながら税関職員として採用されることがあります。

他機関への出向

税関職員は、以下のような様々な機関へ出向することがあります。

警察庁
金融庁
外務省（在外公館）
財務省（本省）
国税庁（各国税局）
海上保安庁（管区海上保安本部）
都道府県警察
世界税関機構

これらの出向を通じて、税関職員は幅広い分野で活躍し、その専門性を活かしています。

関連情報

税関業務に関連する法律や制度、関係機関について、以下にまとめます。

税関
関税法
関税定率法
関税暫定措置法
通関士
麻薬探知犬
使役犬
検疫所
検疫官
家畜防疫官
植物防疫官

税関の公式ウェブサイトも、税関業務に関する詳細な情報を提供しています。

* 税関

税関職員は、国の経済と安全を守るために、重要な役割を担っています。彼らの日々の活動は、私たちの生活に深く関わっていると言えるでしょう。

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