竹内友治郎

竹内友治郎の生涯

竹内友治郎（たけうちともじろう）は、1872年11月2日に山梨県巨摩郡百田村（現在の南アルプス市）で生まれました。東京法学院を卒業後、逓信省に入省。高等文官試験を経て、日本の近代通信制度の発展に寄与する道を歩み始めました。

彼は、日露戦争の際に金沢郵便局長として活躍。その後、逓信次官であった田健治郎男爵に見出され、独立第13師団の郵便部長に抜擢されました。竹内は樺太庁第二部長や東京逓信局長、そして朝鮮総督府の逓信局長等、さまざまな重要なポストを歴任しました。

1922年、田健治郎が台揚総督として台湾行啓を行う際、警備体制の強化のため、竹内は台湾総督府警務局長に転任します。この時期に、竹内は田との強い結びつきを持ち、田が大臣となった際、彼の下で次官となりますが、田が短期間で辞任すると共に、竹内も辞任する道を選びました。こうした関係性から「田男爵の腰巾着」と評されることもありました。

その後、竹内は1924年の第15回衆議院議員総選挙に出馬し、見事当選。以降も4回連続で当選を果たしました。特に田中義一内閣下では、陸軍政務次官として実務を担い、政治における存在感を示しました。

竹内は、1936年11月10日に亡くなりました。彼の墓所は東京の多磨霊園にあり、多くの人々にとって重要な政治家の一人です。

栄典・著書

竹内友治郎は、従四位、勲三等の栄典を受けています。また、彼の著書には『天皇機関説と我憲法政治』があります。この著作は彼の思想や政治理念が色濃く反映されている作品として評価されています。

さらに、竹内の著作群には『議会制新論』や『東眼西視録』なども含まれ、議会政治に対する考察や見解を提供しています。このように、彼の政治家としての活動だけでなく、著述家としての側面もあわせ持っていました。

参考文献

竹内友治郎に関する詳細な情報は、下記の文献から確認できます。

• - 広幡明男『大正十三年五月当選 代議士詳覧』（1924年）
• - 加藤紫泉『新代議士名鑑』（1924年）
• - 大石末吉『普選の勝者 代議士月旦』（1928年）
• - 田健治郎伝記編纂会編『田健治郎伝』（1932年）
• - 衆議院・参議院編『議会制度七十年史』（1962年）

竹内友治郎の生涯は、日本の逓信制度や政治の発展において、記憶に残る存在と言えるでしょう。

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