竹河内捷次

竹河内捷次（たけごうち しょうじ）

プロフィール

竹河内捷次氏は、1943年3月10日に広島県三次市で生まれました。防衛大学校を卒業後、航空自衛隊に入隊し、戦闘機パイロットとしてキャリアをスタートさせました。現役時代には、F-86やF-4EJなどの戦闘機を操縦し、昼夜を問わず緊急発進を繰り返して、旧ソ連軍機などに対する対領空侵犯措置任務に携わりました。

その後、航空幕僚監部防衛部防衛課長、第5航空団司令、北部航空方面隊司令官、航空支援集団司令官、航空総隊司令官といった要職を歴任し、1999年7月には第25代航空幕僚長に就任しました。さらに2001年3月には、制服組のトップである第24代統合幕僚会議議長（現在の統合幕僚長）に就任し、日本の防衛体制の要として活躍しました。

小泉内閣の下では、将来を見据えた統合運用のあり方を検討し、2002年には「統合運用を基本」とする体制移行の必要性を示す報告書を提出しました。この報告書は、後の2006年に発足した「統合幕僚監部」設立の基礎となり、日本の防衛体制の近代化に大きく貢献しました。2003年1月28日に退官。

2014年春には、長年の功績が認められ、瑞宝大綬章を受章しました。防衛省・自衛隊出身者で、旧勲一等級に相当する瑞宝大綬章を受章したのは、保安庁第一幕僚長を務めた林敬三元陸将以来、37年ぶりであり、生え抜きの自衛官としては初の受章となりました。

年譜

広島県立三次高等学校卒業
1965年3月：防衛大学校卒業（第9期、電気工学専攻）、航空自衛隊入隊（第39期幹部候補生）
1984年7月：1等空佐昇任
1986年9月1日：航空幕僚監部防衛部防衛課防衛班長
1988年3月16日：第5航空団飛行群司令
1989年6月30日：航空幕僚監部防衛部防衛課長
1990年7月9日：空将補昇任
1991年3月16日：第5航空団司令兼新田原基地司令
1992年6月16日：航空総隊司令部防衛部長
1993年7月1日：航空幕僚監部防衛部長
1995年6月30日：空将昇任、北部航空方面隊司令官
1997年3月26日：第8代航空支援集団司令官
1998年7月1日：第33代航空総隊司令官
1999年7月9日：第25代航空幕僚長就任
2001年3月27日：第24代統合幕僚会議議長就任
2003年1月28日：退官
2014年4月29日：瑞宝大綬章受章

退官後の役職

政策会議「防衛省改革会議」構成員
株式会社日本航空インターナショナル常勤顧問
日米エアーフォース友好協会会長
安全保障と防衛力に関する懇談会専門委員
防衛省顧問（2014年4月まで）

栄典

レジオン・オブ・メリット・コマンダー - 2000年8月25日
レジオン・オブ・メリット・コマンダー - 2002年11月14日
瑞宝大綬章 - 2014年4月29日

脚注

防衛年鑑2002（防衛年鑑刊行会）

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