竹田定良

竹田定良（たけだ さだよし）

竹田定良は、元文3年（1738年）に生まれ、寛政10年6月23日（1798年8月5日）に没した江戸時代の儒学者、漢学者、教育者です。福岡藩の藩儒竹田家の第4代当主であり、藩校修猷館（東学問稽古所）の初代総受持（館長、「教授」とも称される）を務めました。梅廬（ばいろ）と号し、字（あざな）は子俊、通称は助太夫、茂兵衛、茂平。

生涯

福岡藩士である高畠正方の三男として生まれました。竹田家は、福岡藩の藩儒竹田家初代当主である竹田定直(春庵)の孫にあたります（娘の子）。実兄である竹田定倫(廓庵)（同じく竹田定澄の養子）の死没により、竹田定澄(蘿亭)の養嫡子となりました。宝暦11年（1761年）に家督を相続し、福岡藩の藩儒となります。藩主である黒田継高から斉清に至る五君に仕え、藩政に貢献しました。

竹田家はもともと京都の公卿であり、代々宮廷医を務めていました。寛文元年（1661年）から福岡藩主黒田家に仕え、その後9代に亘って藩主および藩士に朱子学を講じています。

天明3年6月24日（1783年）、第9代藩主黒田斉隆より藩校創建の命を受け、天明4年2月6日（1784年）に藩校修猷館を開館し、初代総受持に就任しました。

修猷館開館直後、福岡の志賀島で金印が発見されます。福岡藩は、その月に開校したもう一つの藩校である甘棠館（西学問稽古所）の館長である亀井南冥と共に、定良に金印の考証を命じました。南冥は『金印弁』、定良は『金印議』を提出し、その研究成果を披露しました。

寛政8年（1796年）、黒田家家譜編纂の仕事に専念するため、修猷館総受持の職を免ぜられることを願い出ました。長男である竹田定矩(復斎)が第2代修猷館総受持に就任しましたが、定良はなお教導としてとどまり、学生の指導に当たりました。

墓は博多の萬行寺にあります。

次男である竹田定夫(梧亭)は第3代修猷館総受持、定夫の次男である竹田定簡(蕭韵)は第4代修猷館総受持、定夫の三男である竹田定猗(謙窓)は第5代修猷館総受持を務めており、竹田家は代々修猷館の運営に深く関わりました。

竹田家系譜

福岡藩に仕えた第9代までの竹田家の系譜


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　定直①┳━定澄②━定倫③━定良④┳━定矩⑤━定琮⑦
　　　　┃　　　　　　　　　　　　┃
　　　　┗━某女　　　　　　　　　┗━定夫⑥
　　　　　　┃　┏━定倫（③）　　　　┃
　　　　　　┣━┫　　　　　　　　　　┣━━━要吉
　　　　　　┃　┗━定良（④）　　　　┃
　　　　　　高畠氏　　　　　　　　　　┣━━━定簡⑧
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┗━━━定猗⑨

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