第1海兵歩兵落下傘連隊 (フランス軍)

第1海兵歩兵落下傘連隊について

第1海兵歩兵落下傘連隊（1er RPIMa）は、フランス・ピレネー＝アトランティック県のバイヨンヌを拠点とする陸軍の特殊部隊です。この連隊は、フランス陸軍海兵隊の一員であり、特殊作戦旅団に所属しています。運用は特殊作戦司令部による指揮・調整が行われます。

この連隊は、英国の特殊部隊であるSAS（特殊空挺部隊）の直接の子孫部隊として位置づけられ、彼らのモットーや歴史にその影響が色濃く現れています。対テロ活動の一環として、連隊はハイジャックなどの制圧任務を行う一方で、軍事作戦における人質救出などの任務を担い、国家憲兵隊の特殊部隊であるGIGNとは役割分担をしながら連携しています。

沿革

連隊の起源は1940年に遡ります。当初はデイヴィッド・スターリングの指揮下でSAS旅団のフランス中隊として編成され、その後様々な戦闘に参加しました。1942年のクレタ島およびリビア戦に始まり、1944年のノルマンディー上陸作戦、さらには1946年にフランス陸軍へと移管されることになります。

その後、連隊は1948年に第2植民地空挺コマンド大隊に改編、1954年にはインドシナから撤退し、1956年から1962年にかけてはアルジェリア戦争に従事しました。そして1960年に現在の第1海兵落下傘連隊に改編されました。

最新の部隊編成

現在の連隊は以下の部隊で構成されています：

• - 連隊本部
• - 本部管理中隊
• - 訓練中隊
• - 第1中隊（野戦、河川戦闘及び身辺警護）
• - 第2中隊（市街戦、爆破及び狙撃）
• - 第3中隊（重迫撃砲による支援及び偵察）

主要装備

第1海兵歩兵落下傘連隊は多様な装備を保有しており、主なものには以下があります：

• - FA-MAS
• - M4A1カービン（+M203）
• - H&K HK416、HK417、G3
• - FN P90、H&K MP5（A5, SD3）
• - H&K USP、グロック17、ベレッタM92
• - ベネリM3、ミニミ軽機関銃
• - 迫撃砲等、戦車や偵察車両も含めて充実した装備体制を誇ります。

参加した主な任務・作戦

この連隊は、1954年から1962年の間に行われたアルジェリア戦争を皮切りに、1975年から1990年のレバノン内戦、1992年のコモロ紛争、そしてユーゴスラビア紛争など、数多くの重要な作戦に参加してきました。また、近年のアフガニスタン紛争（不朽の自由作戦）やマリ北部紛争、そしてセルヴァル作戦などでも大きな役割を果たしています。

2017年10月には、アメリカ陸軍の特殊部隊と連携してISIL幹部捕獲作戦に参加し、敵の待ち伏せに遭遇して武力救援に向かうなど、多岐にわたる活動を行っています。

結び

第1海兵歩兵落下傘連隊は、その豊かな歴史と確かな実績を持ち、フランス軍における特殊作戦の重要な一翼を担っています。これからも様々な任務での活躍が期待されており、国際的な安全保障にも寄与する存在です。

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