第11軍団 (北軍)

北軍第11軍団の歴史

南北戦争の真っただ中、北軍の第11軍団（XI Corps）は特に注目に値する存在でした。この軍団は、ドイツ移民の兵士たちを多く含むことで知られています。当初はバージニア軍の第1軍団として編成され、その後ポトマック軍に所属し、第11軍団と名付けられました。

結成とバレー方面作戦

第11軍団の起源は、ジョン・C・フレモントが指揮する山岳軍管区の部隊と、ルイス・ブレンカーの移民ドイツ人師団から成り立っています。ブレンカーは第一次ブルランの戦いにおいてドイツ人旅団の指揮官として活動していましたが、予備の部隊として戦闘には参加しませんでした。1862年の春に南軍のストーンウォール・ジャクソンがバレー方面作戦を開始し、第11軍団はマクドウェルの戦いとクロスキーズの戦いにおいて戦闘を繰り広げましたが、大きな損失を被りました。兵士たちには長期間給与が支払われず、病気や脱落による人員の減少も課題となりました。

1862年6月24日、バージニア軍の結成に伴い、山岳軍管区はバージニア軍第1軍団と改名されました。フレモントは軍団長としての地位を維持し続けましたが、後にフランツ・シーゲルが軍団長に就任。シーゲルが指揮する第11軍団は、第二次ブルランの戦いにおいて大きな損害を受けました。

チャンセラーズヴィルとゲティスバーグ

1863年5月、シーゲルが辞任しオリバー・O・ハワードが後任となりました。チャンセラーズヴィルの戦いでは、南軍のロバート・E・リーの攻撃を受け、第11軍団は不運な位置にありました。ジャクソンの奇襲による攻撃で、防御体制を整える余裕もなく、結果的に大きな損失を強いられました。

その後のゲティスバーグの戦いでも、ハワードが指揮を執る中、さらなる激しい戦闘が繰り広げられました。第11軍団の兵士たちは、チャンセラーズヴィルの不名誉を返上するために戦う姿勢で臨みましたが、結果的に数多くの兵士が戦場で失われました。

テネシーへの移動

ゲティスバーグの戦いが終わった後、第11軍団はバージニアに戻りましたが、その後テネシーへの移動を命じられました。第11軍団はカンバーランド軍の補強に向かい、成功裏に任務をこなし、大規模な移動と戦闘に挑みました。特にワウハッチーの戦いやミッショナリー・リッジの戦いでは、勇敢な行動が注目され、軍団の評判を高める結果となりました。

結論

1864年にかけて第11軍団はさらなる変革を迎え、新たに第20軍団として再編成されることとなります。数々の戦闘を経て、移民ドイツ人の兵士たちが構成するユニークなこの軍団は、南北戦争の歴史の一部として後世に評価されています。

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