第12回日本レコード大賞

第12回日本レコード大賞概要

1970年の大晦日、帝国劇場で行われた第12回日本レコード大賞は、音楽界の重要なイベントでした。この年の大賞は、菅原洋一が歌う「今日でお別れ」に決まりました。これは彼にとって初めての受賞であり、歌手としてのキャリアにおいて大きなマイルストーンとなりました。

応募総数と結果

毎年、レコード大賞には多くの作品が応募されるのが特徴ですが、第12回も例外ではありませんでした。応募総数は、11社のレコード会社から計736枚に達しました。具体的には、610枚のシングル盤、67枚のLP、48枚の童謡シングル盤、14枚の童謡LPが含まれていました。この中から厳正な審査を経て、各賞の受賞作品が決定されました。

視聴率は前年から5.8ポイント上昇し、36.7%という高い数字を記録しました。この視聴率は、国民の音楽に対する関心の高まりを示しています。

司会者とゲスト

第12回の司会は、高橋圭三が担当しました。彼はこの年で2度目の司会を務め、音楽ファンにはお馴染みの存在です。前年の大賞受賞者、佐良直美も花を添え、受賞した菅原洋一にブロンズ像を手渡しました。ほかにも、堺正章や加藤茶が司会補佐として参加し、会場は華やかな雰囲気に包まれました。

観覧には、多くの著名人が訪れました。宝田明や江利チエミ、プロレス選手のグレート草津、そして前年の新人賞受賞者ピーターが特別ゲストとして登場し、会場は盛り上がりを見せました。

受賞一覧

この年の各賞受賞者は以下のとおりです：

• - 日本レコード大賞

菅原洋一「今日でお別れ」
作詞：なかにし礼（前年に続き、2度目の受賞）
作曲：宇井あきら
編曲：森岡賢一郎（3年ぶりの受賞）

• - 最優秀新人賞

にしきのあきら「もう恋なのか」

• - 歌唱賞

- 内山田洋とクール・ファイブ「噂の女」
- 岸洋子「希望」
- 森進一「波止場女のブルース」
- 由紀さおり「手紙」

• - 大衆賞

- 藤圭子「命預けます」
- ザ・ドリフターズ「ドリフのズンドコ節」

• - 新人賞

- 辺見マリ「経験」
- 野村真樹「一度だけなら」
- 安倍律子「愛のきずな」
- ソルティー・シュガー「走れコウタロー」

• - 作曲賞

- 西郷輝彦「真夏のあらし」

• - 編曲賞

- 和田アキ子「笑って許して」

• - 作詩賞

- 青江三奈「昭和おんなブルース」

• - 特別賞

日本コロムビアスタッフ「日本流行歌の歩み」

• - 企画賞

- 渚ゆう子「京都の恋」
- 和泉雅子＆山内賢「二人の銀座」

• - 童謡賞

- 玉川さきこ「ムーミンのテーマ」

結論

第12回日本レコード大賞は、音楽愛好者にとって特別な思い出となるイベントでした。受賞者の多様性や多くの著名人の参列によって、音楽界の未来への期待感を高める一日となったと言えるでしょう。

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