第36諸兵科連合軍 (ロシア陸軍)

第36諸兵科連合軍の概要

第36諸兵科連合軍（だい36しょへいかれんごうぐん）は、ロシア陸軍の重要な構成部隊の一つであり、長い歴史を有しています。この軍は、東部軍管区に属し、様々な戦争や軍事作戦に参加してきました。

歴史的背景

第二次世界大戦

1941年7月26日、第二次世界大戦の影響を受けて、赤軍の第12狙撃軍団を基にした第36軍が、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の地で創設されました。この部隊は1941年9月から独ソ戦に投入され、ソ連の国境を日本軍から守る役割を担いました。しかし、戦争が続く中で、日本軍が降伏すると、1945年8月にはその武装解除に関与しました。その後、戦犯の可能性についても言及されましたが、最終的には戦後に解隊されました。

冷戦期

冷戦時代に入ると、1976年6月にはソ連地上軍の第86軍団を基幹に、チタ州で再編成されました。1989年には部隊縮小に伴い、第55軍団に改編されました。この頃から冷戦の影響を受けた軍事体制が構築され、地域の安定を確保するための重要な役割を果たしていました。

ロシア陸軍の形成

1992年5月、ソビエト連邦の崩壊が影響し、ロシアが独立した際に、新たに設立されたロシア陸軍に編入されました。その後、1998年3月には部隊の増強が行われ、第36諸兵科連合軍に改編されました。2009年にはブリヤート共和国に移駐し、地理的に重要な立場を確保しました。

ドンバス戦争とその後

2015年2月には、ドンバス戦争に投入され、特に第5独立親衛戦車旅団が東部ドネツィク州のデバルツェボを占領するなど、現地の状況に積極的に関与していました。

ロシアのウクライナ侵攻

2022年2月24日時点で、ロシアのウクライナ侵攻に際しては、ベラルーシに配備されて攻撃を開始しましたが、北部チェルニーヒウ州の包囲に失敗し、その後北部キーウ州での戦闘にも関与しました。特に、キーウ州のブチャでは激戦が展開され、部隊は甚大な損害を受けることになりました。この際、団員の不満が高まり、指揮官に対する過激な行動も報告されています。

その後、4月にはキーウ州から撤退し、その後は北東部のハルキウ州に再配置され、ウクライナ軍の攻勢にさらされるなど、戦況は日々変わりました。2023年には、ドネツィク州のヴォルノヴァーハ地域に再配置され、引き続き現地での防御作戦を展開しましたが、損害を受け士気が低下しました。

部隊編成

現在の第36諸兵科連合軍の主要な編成は以下の通りです：

• - 第75司令部旅団（ウラン・ウデ）
• - 第37独立親衛自動車化狙撃旅団（キャフタ）
• - 第5独立親衛戦車旅団（ウラン・ウデ）
• - 第30砲兵旅団
• - 第103ミサイル旅団
• - 第35親衛対空ミサイル旅団
• - 第147工兵連隊（キャフタ）
• - 第26NBC防護連隊（オノホイ）
• - 第78独立整備大隊
• - 第30独立スペツナズ中隊
• - 第792防空指揮所
• - 第729通信センター

主要な出身者

この部隊からは著名な軍人も輩出されており、アレクサンドル・ドヴォルニコフ、アレクサンドル・ルチンスキー、ヴィタリー・ゲラシモフ、ミハイル・テプリンスキーといった指導者が存在します。彼らはそれぞれの時代において重要な役割を果たしてきました。

第36諸兵科連合軍は、様々な歴史的背景を持ちながら、現代の軍事作戦においても引き続き重要な存在であり続けています。

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