第4回立法院議員総選挙

第4回立法院議員総選挙（1958年）

1958年3月16日、琉球政府の第4回立法院議員総選挙が実施されました。この選挙は、当間重剛氏が行政主席に就任してから初めての立法院議員選挙であり、その政治運営に対する評価が問われる選挙となりました。選挙戦は、公示日が2月24日、投票日が3月16日という日程で行われました。

選挙の概要

議席数: 29議席
選挙制度: 小選挙区制
有権者数: 426,084人（男性：190,811人、女性：235,273人）
立候補者数: 69人

立候補者数は過去最多となり、各党の勢力図が大きく変動する選挙となりました。選挙の主な争点としては、当間行政主席の超然主義的な姿勢や、米軍基地問題に対する住民の不満がありました。

選挙戦の状況

選挙戦では、これまで与党として勢力を誇っていた琉球民主党が、当間主席の姿勢から積極的な選挙活動を行うことができませんでした。その結果、無所属候補が多数出馬し、過去最大の立候補者数となりました。

一方、那覇市長問題で結成された民主主義擁護連絡協議会（民連）は、米軍基地の土地問題に対する住民の不満を背景に支持を拡大し、29選挙区中19選挙区で候補者を擁立しました。民連の勢力拡大は、この選挙の大きな注目点の一つでした。

選挙結果

投票率: 80.24%

選挙の結果、琉球民主党は大幅に議席を減らし、沖縄社会大衆党が第一党となりました。民連は得票数では第一党となりましたが、議席数では第三党に留まりました。



民主党は、これまで強固な地盤とされていた選挙区で民連や無所属候補に敗北し、惨敗を喫しました。社大党は、那覇市を含む都市部で民連を抑えて勝利し、議席数を伸ばしました。民連は都市部での苦戦を強いられましたが、それでも議席数を大きく伸ばすことに成功しました。

また、無所属候補の躍進も特筆すべき点です。無所属候補は、民主党や民連を上回る8名が当選し、選挙後の勢力分野に大きな影響を与えました。

今回の選挙では、第16区から立法院初の女性議員として宮里初子氏（社大党）が当選し、また新人議員が多数誕生するなど、新たな時代の幕開けを予感させる選挙となりました。

選挙後、無所属当選者のうち2名がそれぞれ社大党と民主党に入党し、最終的な勢力分野は社大党10議席、民主党8議席、民連5議席、無所属6議席となりました。

選挙の意義

この選挙は、琉球政治における勢力図を大きく塗り替えるものであり、今後の琉球政府の運営に大きな影響を与えることになりました。特に、米軍基地問題に対する住民の不満が選挙結果に反映されたことは、今後の政治動向を考える上で重要な要素となりました。

参考資料

沖縄タイムス編集『沖縄年鑑』1959（昭和34年）復刻版

関連項目

立法院 (琉球)
立法院議員選挙法
* 中央選挙管理委員会 (琉球政府)

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