第5軍団 (北軍)

南北戦争における北軍第5軍団の歴史

南北戦争において、北軍第5軍団（V Corps）はポトマック軍に所属し、数々の重要な戦闘に参加しました。1862年にジョージ・マクレラン指揮のもとで形成され、当初はナサニエル・バンクスが軍団長を務めていました。しかし、その後のバレー方面作戦への対応のため、バンクスは軍団をポトマック軍から離れさせたため、第5軍団は一時的に機能を失いました。

半島方面作戦が進む中、1862年5月に一時的な軍団再編が行われ、ポーターとサイクスの指導のもとで再び活気を取り戻しました。その後、1862年7月には正式に軍団として認可され、ポトマック軍の中核を成す存在となりました。

この軍団は、ハノーバーコートハウスやメカニクスビル、ゲインズミル戦闘など、数々の戦闘に参加し、特に七日間の戦いでは大きな損失を出しました。この戦闘においては、7,061人もの兵士が死傷し、部隊としての影響力を強く印象付けました。ゲインズミルでは、戦力のほとんどを投入して南軍に対抗しましたが、結果的にその戦闘は厳しい敗北を喫しました。

その後、ペンシルベニア予備師団が第5軍団に加わり、他の部隊との連携を強化しましたが、半島方面作戦は失敗に終わり、その後の展開では北バージニア方面に派遣されました。マクレランは第5軍団の訓練や組織を高く評価し、モデル軍団と称賛しました。陸軍士官学校出身の参謀によって構成され、極めてプロフェッショナルな雰囲気を持っていました。

1862年の第二次ブルランの戦いでは、戦略的な判断のもと、ポーターは命令を無視して部隊の安全を優先しました。結果的に彼は解任されるものの、再びマクレランによって復職しました。続くアンティータムの戦いでは、軍団の一部が戦闘に参加しましたが、前線には出ず、結局北軍は勝利を収めました。

その後の歴史の中で、ポーターは軍法会議にかけられ、最終的に有罪とされます。これにより、第5軍団の士官たちの昇進は滞りがちになりました。続く指揮官の交代の中で、ジョセフ・フッカーが軍団長となり、その後、ジョージ・ミードがポトマック軍司令官に就任した際に、再び第5軍団長となります。

1863年のゲティスバーグの戦いでは、第5軍団は重要な役割を果たし、リトルラウンドトップを守り抜くことで北軍の勝利に寄与しました。特にストロング・ビンセント大佐の指導する部隊が丘を占拠した場面は、文学や映画でも取り上げられており、その名は広く知られています。

しかし、1864年に入ると再編成が行われ、新たにガバヌーア・ウォーレンが軍団長になりました。数々の戦闘で激しい損失が続いた結果、軍団の兵力は次第に減少しますが、依然として重要な戦線を守る役割を果たしました。特に、コールドハーバーやピーターズバーグの包囲戦では、激しい戦闘が展開されました。

最終的に1865年4月、北バージニア軍が降伏し、アポマトックス・コートハウスでの戦闘を経て、1865年6月28日に第5軍団は正式に解散します。南北戦争を通じて多くの英雄的な行動と困難を経験した第5軍団は、戦争の歴史の中で重要な役割を果たしました。

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