第56回朝日新聞社杯競輪祭

第56回朝日新聞社杯競輪祭の概要

2014年11月21日から24日まで、小倉競輪場を舞台に、第56回朝日新聞社杯競輪祭が開催されました。この大会は、その年の競輪界の頂点を決めるKEIRINグランプリ2014への出場権をかけた、非常に重要なGI競走です。

KEIRINグランプリ2014への道のり

KEIRINグランプリ2014は、同年12月30日に岸和田競輪場で開催されることが決定しており、当大会は、その出場権をかけた最後の戦いとなりました。大会開幕前までに、以下の5選手が優先出場権を獲得していました。

武田豊樹
その他の優先出場権獲得者(具体的な選手名は記載なし)

残りの出場枠は4つ。そのうち1枠は、賞金獲得額上位者として浅井康太選手が確定していました。これにより、実質的に決勝戦までに残された椅子は3つとなり、以下の5選手を中心に熾烈な争いが繰り広げられました。

神山雄一郎
岩津裕介
新田祐大
金子貴志
平原康多

このうち、賞金獲得額上位の神山選手は、決勝戦に進出した時点で完走を条件にグランプリ出場を確定させました。

準決勝終了時点での状況

11月23日の準決勝終了時点では、グランプリの残りの出場枠は2つ。決勝戦に進出した選手の中で、グランプリ出場を確定させていたのは、優先出場権を持つ武田選手、賞金獲得額上位の浅井選手、そして神山選手の3名のみでした。残る2枠を巡り、以下のシミュレーションが考えられました。

武田、浅井、神山のいずれかが優勝した場合、最終日の特選に出場する賞金獲得額7位の岩津選手が落車あるいは失格しない限り、岩津選手の出場が確定。賞金獲得額10位の金子選手は3着以内に入れば確定。4着以下だと、最終日の特別優秀に出場する賞金獲得額8位の新田選手に出場権を奪われる可能性がありました（12位の平原選手が2着の場合は、平原選手の確定の可能性もありました）。
賞金獲得額10位の金子選手が優勝または連覇した場合、金子選手と岩津選手の2人が確定（ただし、金子選手が競走棄権または失格の場合は、12位の平原選手が2着になれば確定、3着以下だと8位の新田選手が確定）。
賞金獲得額12位の平原選手を含む、上記以外の5選手のいずれかが優勝した場合、まずその選手が確定。10位の金子選手は2着に入れば確定、3着以下だと7位の岩津選手に出場権を奪われることになります。

決勝戦の結果

11月24日に行われた決勝戦では、関東勢がレースを牽引。最終2コーナーで稲垣選手の捲りを、木暮選手と平原選手が牽制する展開となりました。直線では、武田選手の番手から抜け出した平原選手が5年ぶりの競輪王に輝き、グランプリの切符を手にしました。2着には武田選手、3着には両者の間を割って入った神山選手が入り、関東勢が表彰台を独占しました。

また、金子選手が7着に終わった結果、岩津裕介選手のグランプリ初出場が決定しました。

その他

決勝戦の模様は、テレビ東京系列6局ネットで生中継されました。
大会の売上目標は110億円でしたが、最終日の不振が響き、総売上は98億8147万7100円に留まりました。
* 選手会脱退問題に関与した選手を対象に、特例として最低出走回数を18回に減らす措置が取られました。これにより、村上博幸選手、佐藤友和選手、武田豊樹選手が出場可能になりました。また、渡邉一成選手は国際大会への出場により出場権を獲得しました。

まとめ

第56回朝日新聞社杯競輪祭は、KEIRINグランプリ2014への出場権をかけた、非常に白熱した戦いとなりました。平原康多選手の劇的な優勝、岩津裕介選手のグランプリ初出場など、多くのドラマが生まれた大会でした。

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