紀元前225年

紀元前225年は、ローマ暦における年であり、当時のローマではルキウス・アエミリウス・パプスとガイウス・アティリウス・レグルスが執政官に就任した年として記録されています。この年は、ローマ建国紀元529年とも呼ばれますが、現在では西暦紀元前225年として広く認識されています。

この年には、様々な地域で重要な出来事が起こりました。

ローマ

共和政ローマでは、ガリア・キサルピナ族がガリア・ナルボネンシスからの援軍を得て反乱を起こし、ローマ領内に侵攻しました。ガリア軍はアリミヌムでローマ軍を避け、アペニン山脈を越えてエトルリアに侵入しました。これに対し、ローマはウェネティ族、パドヴァ族、ケノマニ族などに動員をかけ、防衛軍を編成しました。この軍は執政官ルキウス・アエミリウス・パプスの指揮下に置かれ、フィレンツェ近郊のファエスラエの戦いでローマ軍は大きな損害を被りました。しかし、もう一人の執政官であるガイウス・アティリウス・レグルスが別の部隊を率いてガリア軍を挟撃し、テラモンの戦いで勝利を収めました。この勝利は、ローマのガリア侵攻に対する大きな転換点となりました。

セレウコス朝

セレウコス朝では、セレウコス3世がアナトリアのペルガモンをアッタロス1世から奪還しようと戦いを再開しました。しかし、派遣された将軍アンドロマコスはアッタロス1世に敗北し、捕虜となりました。この戦いは、セレウコス朝の勢力拡大を阻む結果となりました。

中国

中国では、秦が周辺諸国への侵攻を本格化させていました。秦の将軍、王賁は魏を攻め、黄河の水を引いて魏の都である大梁を水攻めにしました。3月には大梁を破壊し、魏王假を降伏させ、魏全土を占領しました。また、秦の将軍、李信は楚の平輿を攻め、蒙恬は寝を攻めて楚軍を撃破しました。さらに李信は鄢郢を攻撃して破りましたが、楚軍の反撃を受け、李信は大敗を喫し逃げ帰りました。これらの戦いは、秦による中国統一への重要な一歩となりました。

その他の情報

この年の干支は丙子です。日本では皇紀436年、孝霊天皇66年にあたります。中国では、秦の始皇22年、楚の楚王負芻3年、斉の斉王建40年、燕の燕王喜30年、趙の代王嘉3年、魏の魏王假3年にあたります。仏滅紀元では322年です。

この年には、ガイウス・アティリウス・レグルスが死去しました。彼がローマの執政官として、またテラモンの戦いで見せた活躍は、歴史にその名を刻んでいます。

紀元前225年は、ローマ、セレウコス朝、中国において、それぞれ重要な転換期を迎えた年であったと言えるでしょう。

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