職員令

職員令について

職員令（しきいんりょう）は、日本の歴史における重要な法令の一つであり、特に養老令においては第2番目に位置づけられています。この法令は、全80条から構成され、官職の名称や定員、職務を詳細に規定しています。また、昔の『大宝令』では官員令という名称で知られていました。このように、職員令は日本の官制を理解するうえで欠かせない文書といえるでしょう。

歴史的背景

職員令は、唐の開元7年令（719年）を基にしています。この唐の法令には、三師三公台省職員令や寺監職員令、衛府職員令、州県鎮戍岳瀆関津職員令等が含まれ、これらの法令を一つの体系に統合していることが特徴です。このため、職員令は当時の日本において、官職の組織や運営に関する基盤を形成するものでした。

内容の概要

具体的には、職員令では二官八省とその下にある様々な官職体系に対して、官職名や定員、職務内容が細かく定められています。二官八省は日本の官制の中心的な組織であり、これに加えて被管の二職（例えば、内兵庫や左右馬寮）、十六寮、三十司、弾正台、五衛府など、多岐にわたる官職が明記されています。職員の構成に関しても、官司ごとに四等官・品官といった階層分けがなされ、雑任と呼ばれる役職（史生、舎人、使部、伴部など）や、仕丁、衛士、品部、雑戸などの職務についても詳細が定められています。これにより、各職員の役割や数が明確にされているのです。

職員令の意義

職員令は日本の官制において、非常に重要な役割を果たしました。この法令は、官職の編成と運営に関する指針を提供し、秩序ある政治を実現するための基盤を築きました。官職名や定員、職掌の規定は、明瞭な組織構造を生み出し、各官職における職員の責務を明確にしました。このような組織的なアプローチにより、当時の日本の政治機構は整備され、効率的な運営が可能となったのです。

参考文献

• - 『角川第二版日本史辞典』p427、高柳光寿・竹内理三：編、角川書店、1966
• - 『岩波日本史辞典』p520、監修：永原慶二、岩波書店、1999年

特に職員令には多くの歴史的背景があり、日本の官制を理解するためには非常に価値のある資料といえるでしょう。

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