芹田 (長野市)

芹田（せりた）

長野市中南部に位置する芹田地区は、かつて上水内郡に属した芹田村（せりたむら）が前身です。ただし、旧芹田村の一部である中御所は第五地区、鶴賀居町は第三地区の管轄となり、現在の芹田地区とは範囲が若干異なります。この地域には、信州大学工学部キャンパスや、長野オリンピックの会場となったビッグハットなど、重要な施設が立地しています。また、地域の北西端には長野駅があり、その利便性の高さからベッドタウンとして発展を遂げてきました。

地名の由来

「芹田」という地名の由来は、この地域にかつて存在した「芹田郷」という郷名に由来します。平安時代の歴史書である『和名類聚抄』（931年～938年）には、すでに芹田郷の存在が記録されています。

地理

芹田地区には、犀川が流れています。

人口

芹田地区の人口は、長野市誌 第8巻の記録によると、長野駅の開設を機に増加し始めました。1888年（明治21年）に長野駅が開設されると、鉄道関係者などが住むようになり、人口が増加しました。1923年（大正12年）に長野市に合併されてからは、さらに人口増加が加速し、昭和初期には1万人に達しました。高度経済成長期の1960年～1965年頃には、商工業や建設業、製造業、官公庁などが進出し、道路整備や住宅建設が進んだことで、人口は2万人にまで増加しました。その後も人口は安定しており、1990年頃からはほぼ同水準を維持しています。

以下は、芹田地区の人口の推移です。

1889年：4968人
1900年：6033人
1905年：7733人
1920年：7767人
1925年：9481人
1930年：11743人
1935年：13680人
1947年：13401人
1950年：14975人
1955年：16038人
1960年：18740人
1965年：21477人
1970年：23746人
1975年：24071人
1980年：25553人
1985年：25965人
1990年：27210人
1995年：27585人
2000年：27039人
2005年：27050人
2010年：26486人
2015年：26914人
2020年：27018人

歴史

芹田地区の歴史は、以下の通りです。

1873年（明治6年）：更級郡川合新田村が水内郡に所属変更。
1875年（明治8年）11月：水内郡南俣村と千田村が合併し、稲葉村となる。
1876年（明治9年）5月30日：水内郡権堂村、問御所村、七瀬村が合併し鶴賀村となり、市村と荒木村が合併し若里村となる。
1879年（明治12年）1月4日：郡区町村編制法の施行により、各村が上水内郡の所属となる。
1885年（明治18年）2月19日：上水内郡鶴賀村が鶴賀町に改称。
1889年（明治22年）4月1日：町村制の施行により、上水内郡稲葉村、若里村、中御所村、栗田村、川合新田村、および鶴賀町の一部（七瀬、権堂のうち居町）を合併し、芹田村が発足。
1923年（大正12年）7月1日：芹田村が長野市に編入され、芹田村は廃止。旧村域は大字稲葉、若里、中御所、栗田、川合新田、および鶴賀の一部となる。

大字・町丁

現在の芹田地区は、以下の大字・町丁によって構成されています。

稲葉
川合新田
栗田
若里
若里一 - 七丁目
鶴賀の一部（七瀬、七瀬南部、七瀬中町）
アークス

交通

芹田地区の交通は、以下の通りです。

鉄道

東日本旅客鉄道（JR東日本）
北陸新幹線
信越本線
しなの鉄道
長野駅

道路

国道18号（長野バイパス）
国道117号
長野県道34号長野菅平線
長野県道58号長野須坂インター線
長野県道372号三才大豆島中御所線
五輪大橋有料道路

脚注

[1] 角川日本地名大辞典 20 長野県
[2] 長野県公式ホームページ 現在の市町村名から合併の経過を調べる

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