若ノ國豪夫

若ノ國 豪夫（わかのくに たけお、1936年4月4日 - 没年不明）は、岐阜県海津市出身の元大[[相撲]]力士です。本名を伊藤 照夫（いとう てるお）といい、花籠部屋（入門時は芝田山部屋）に所属していました。181cm、125kgという恵まれた体格を生かし、右四つ、突っ張り、寄りを主な得意手としていました。

16歳で元前頭3枚目・大ノ海が率いる芝田山部屋に入門し、1953年3月場所に初土俵を踏みました。その後、師匠の年寄名変更に伴い、同年5月より花籠部屋所属となります。2年近く幕下上位で苦戦を強いられましたが、1959年1月場所で四股名を「照錦」から「若乃國」に改名すると、東幕下2枚目で7勝1敗と大きく勝ち越し、翌3月場所で十両に昇進しました。十両は4場所で通過し、同年11月場所で新入幕を果たしました。

1961年9月場所から1962年1月場所にかけては、花籠部屋から7人の幕内力士が同時に在籍し、「花籠七若」として話題を呼びましたが、若ノ國もその一人でした。稽古場では抜群の強さを発揮したものの、負傷や気の弱さから本場所では実力を十分に発揮できず、幕内と十両を往復する場所が続きました。その結果、入幕9回という記録を残しました（当時としては歴代1位、現在は歴代4位）。

1969年9月場所限りで現役を引退し、その後は大阪市で相撲料理店「國乃家」とクラブ「ドラゴン」を経営しました。

主な戦績は、通算成績592勝555敗21休、幕内成績139勝201敗5休。幕内在位は23場所です。十両優勝は3回（1959年5月場所、1965年1月場所、1967年11月場所）を数えます。

若ノ國は、その現役生活において数度の改名を経験しており、1953年5月場所から1958年11月場所までは「照錦 照夫」、1959年1月場所から1961年9月場所までは「若乃國 照夫」、1961年11月場所は「若の國 照夫」、1962年1月場所から同年3月場所までは「若ノ國 豪夫」、1962年5月場所から同年9月場所までは「若ノ國 照夫」、そして1962年11月場所から1969年9月場所までは「若ノ國 豪夫」と名乗っていました。

若ノ國は、その恵まれた体格と潜在能力を持ちながらも、本場所での不調や怪我に悩まされ、幕内上位に定着することはできませんでした。しかし、その相撲への情熱と、ファンを魅了する力は、多くの人の記憶に残っています。


場所別成績
（具体的な場所別成績は省略）

幕内対戦成績
（具体的な幕内対戦成績は省略）

参考文献
『戦後新入幕力士物語 第2巻』（著者：佐竹義惇、発行元：ベースボール・マガジン社、1990年）p322-p326

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