茂住駅

茂住駅の概要

茂住駅（もずみえき）は、岐阜県飛騨市神岡町西茂住にかつて存在した神岡鉄道神岡線の駅です。この駅は、2006年12月1日に廃止されるまで、長い歴史を有していました。

歴史

茂住駅の歴史は、その名の由来である神岡鉱山の茂住坑に密接に関連しています。この鉱山では亜[[鉛]]や鉛が採掘され、これらの鉱石の輸送のために軽便鉄道である神岡軌道が猪谷駅から延びていました。しかし1966年に開業された日本国有鉄道（国鉄）神岡線により、鉱石の輸送手段は切り替えられ、翌年には神岡軌道が廃止となりました。神岡鉱山自体は2001年に採掘を終了しています。

年表

• - 1966年（昭和41年）10月6日: 日本国有鉄道（国鉄）神岡線の駅として開業。旅客と貨物の取り扱いを開始。
• - 1971年（昭和46年）10月1日: 貨物取り扱いを廃止。無人駅に移行。
• - 1984年（昭和59年）8月1日: 神岡鉄道に転換。
• - 2006年（平成18年）12月1日: 廃止。

駅構造

茂住駅は地上駅で、開業時には島式ホームが1面2線設けられていました。しかしその後、駅舎側の1線が撤去され、1面1線の構造となりました。ホームから駅舎へのアクセスは、構内踏切を通る形になりました。駅舎はブロック造りで、内部には待合所や駅事務室、トイレが設置されていました。無人駅に移行した後、駅事務室は閉鎖され、出札口も板で封鎖されました。さらに改札の柵も撤去されましたが、待合所の小荷物窓口はそのまま残されていました。また、ホーム上には福禄寿の木像を奉る小さな祠も設けられていました。

駅周辺の状況

茂住駅は、地域の集落から高原川を挟んで反対側に位置し、駅前と集落を結ぶ大きな橋が架かっています。この駅は、東京大学宇宙線研究所附属神岡宇宙素粒子研究施設やスーパーカミオカンデの最寄駅としても知られていました。これにより、茂住駅は研究活動の重要なアクセス点でもありました。

附属施設

近隣には金竜寺（現在の金森宗貞邸址）や国道41号線があり、地域の交通の要所としても機能していました。また、神岡鉱山茂住坑には、その歴史を語る多くの遺構が残っています。

茂住駅は、時代と共に変遷しながらも地域に根ざした駅でしたが、現在はその存在を忘れられつつあります。しかし、歴史的な背景を持つこの場所は、今でも多くの人々に関心を持たれています。

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