荒牧町

概要

荒牧町（あらまきまち）は、群馬県前橋市に位置する主要な地名の一つです。この地域には、丁目表示のない荒牧町の区域に加え、荒牧町一丁目、荒牧町二丁目、荒牧町三丁目、荒牧町四丁目が設定されています。郵便番号は371-0044が割り当てられています。2013年時点での面積は約1.51平方キロメートルでした。

地理と景観

荒牧町の範囲は、前橋市北部を南北に流れる桃ノ木川と広瀬川に挟まれた区域を中心に、広瀬川の西側の地域も含んでいます。周辺地域との境界は、北側が関根町、東側は日輪寺町、南橘町、青柳町、南側が上小出町や敷島町、そして西側が川原町と接しています。町域の中央部を南北に貫くのは、広瀬川と、地域の主要幹線道路である国道17号です。また、北部には上毛大橋方面へ連絡する群馬県道161号南新井前橋線が、南東部には渋川市方面と伊勢崎市方面を結ぶ抜け道としても利用される群馬県道76号前橋西久保線が通っています。

国道17号沿いは、飲食店、スーパーマーケット、ホームセンターといった多様なロードサイド型商業施設が集積しており、活気のある商業エリアを形成しています。また、町内には国立大学法人群馬大学の荒牧キャンパスが立地しているため、学生向けの安価なアパートやマンションが多く見られるのもこの地域の特徴です。町域の大部分は住宅地として開発が進み、宅地化が進んでいますが、都市の郊外に無秩序に市街地が拡大するスプロール現象も見られ、特に南部地域では、開発された住宅地の間に水田が残るという独特の景観が混在しています。町内を流れる主な河川には広瀬川と桃ノ木川があります。

歴史

荒牧という地名は古くから存在しており、その起源は鎌倉時代頃に遡ると考えられています。明治期以前、この地域は勢多郡に属し、前橋藩の領地として治められていました。

近代に入ると、行政区分の変更が重ねられます。明治5年（1872年）には大区小区制に基づき、6月には関根村、川端村、日輪寺村、上小出村と共に第三大区第一小区に編入されました。明治6年（1873年）には地域の子どもたちのために桃川小学校が開校しています。明治11年（1878年）には郡区町村編制法により南勢多郡に属することとなり、明治22年（1889年）の町村制施行時には、荒牧村を含む13の村が合併し、南勢多郡南橘村が誕生しました。その後、明治29年（1896年）の郡統合により勢多郡に属するようになります。戦後、昭和29年（1954年）9月1日には、勢多郡南橘村が前橋市に編入されたことに伴い、荒牧町として前橋市の一部となりました。

文教面では、昭和45年（1970年）に群馬大学の教育学部と教養部が日吉キャンパスから荒牧キャンパスへ移転し、地域の学術的な中心となります。昭和48年（1973年）には前橋市立荒牧小学校が開校し、教育環境がさらに整備されました。近年のまちづくりとしては、土地区画整理事業が実施されており、昭和58年（1983年）3月25日の荒牧土地区画整理事業の換地処分により、その区域が荒牧町四丁目および関根町三丁目に変更されました。さらに平成24年（2012年）9月28日の北部第三土地区画整理事業の換地処分を経て、荒牧町一丁目、荒牧町二丁目、荒牧町三丁目が新設され、一部が上小出町三丁目となるなど、町域の区割りや丁目の表示が近年変化しています。

交通

荒牧町内には鉄道駅は設置されていませんが、公共交通機関としてバスが利用できます。関越交通が運行する前橋駅と渋川駅を結ぶバス路線が町内を通過しており、主要な国道17号沿いに複数のバス停留所が設けられています。

主要な道路網としては、南北を走る国道17号、渋川方面および伊勢崎方面へのアクセスを提供する群馬県道76号前橋西久保線、そして北部方面や上毛大橋へと向かう群馬県道161号南新井前橋線などが地域を結んでいます。

主な施設

荒牧町には様々な施設が所在しています。商業施設としては、ニトリ前橋店、フレッセイ荒牧店（ダイソー併設）、セリア前橋店、TSUTAYA前橋荒牧店、ミニストップ前橋荒牧店、びっくりドンキー前橋荒牧店など、多様な店舗が立地しています。文教施設としては、地域の教育・文化拠点である群馬大学荒牧キャンパスをはじめ、前橋市立荒牧小学校、前橋市立桃川小学校、群馬朝鮮初中級学校、群馬県青少年会館などが所在しています。

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