菊井維大

菊井 維大について

菊井 維大（きくい つなひろ）は、1899年2月19日に長崎県長崎市で生まれ、1991年11月15日に亡くなった日本の著名な法学者です。彼の専門分野は民事訴訟法であり、その教え子や研究成果は日本の法律界に多大な影響を与えました。彼は東京大学名誉教授であり、日本学士院の会員でもあります。

学歴とキャリア

1923年に東京帝国大学法学部を卒業した菊井は、その後すぐに同大学の助教授に就任しました。1932年には教授に昇進し、1947年からは東京大学法学部で教鞭をとりました。さらに、1959年から立教大学法学部の教授も務め、1967年には立教大学総長の業務を担当しました。1974年には立教大学を退職しました。

また、1947年には北海道大学の法文学部設置に際し、併任教授として参加し、1954年まで札幌でも民事訴訟法を講義しました。彼の指導のもと、北海道大学では法学部の基盤が築かれ、初代法学部長にも任命されています。

海外での研修・研究

留学経験も豊富で、菊井は民事訴訟法と破産法の研究のために2年間ドイツで学びました。この貴重な経験は、彼の研究に大きな影響を与え、帰国後は日本における民事訴訟法の権威として知られるようになりました。彼の代表作『民事訴訟法』は、何度も改訂され、現在も日本の法学教育において重要な資料とされています。

著作

菊井は多くの著書を残しており、代表的なものには以下のような著作があります。

• - 『民事訴訟法』（日本評論社）
• - 『強制執行法(総論)』（有斐閣）
• - 『判例民事手続法』（弘文堂）
• - 『破産法概要』（弘文堂）
• - 『民事訴訟法講義』（弘文堂）
• - 『仮差押・仮処分』（村松俊夫との共著、青林書院）
• - 『民事訴訟法破産法』（勁草書房）

彼の著作は、法学徒にとって貴重な参考文献となっており、現在でも広く読まれています。

弟子と後継者

菊井の下には多くの優れた弟子が育ちました。中でも、三ケ月章、斎藤秀夫、大須賀虔、木澤克之などが彼の影響を受け、法学界で活躍しています。教え子の中には後に自らも教授となり、さらなる研究と教育に貢献した者も多数存在します。

まとめ

菊井維大は、その学問的業績と教育者としての情熱を持って日本の法学界を支え続けました。彼の残した著作や教育理念は、今後も多くの人々に引き継がれていくことでしょう。法学の進展に寄与した彼の功績は、決して忘れられることはありません。

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