藤原実任

藤原実任（ふじわら の さねとう）は、鎌倉時代に活躍した公卿です。正三位権中納言という高い位階にまで昇りつめました。父は正二位権大納言であった藤原公雅、母は忠萬法印の娘とされています。

経歴

実任の経歴は、『公卿補任』や『尊卑分脈』といった史料に詳しく記されています。

承久元年（1219年）12月13日：侍従に任官。
承久4年（1222年）1月24日：従五位上に昇叙。
貞応2年（1223年）1月27日：阿波介に任官。
嘉禄2年（1226年）1月23日：正五位下に昇叙。同年3月26日には左少将に任官。
嘉禄3年（1227年）1月23日：播磨権介を兼任。
安貞2年（1228年）1月5日：従四位下に昇叙。同年2月1日、左少将に遷任。
寛喜4年（1232年）1月20日：但馬権介を兼任。
貞永元年（1232年）12月2日：従四位上に昇叙。
文暦2年（1235年）6月14日：左中将に任官。
嘉禎元年（1235年）10月17日：丹波介を兼任。同月19日、正四位下に昇叙。
仁治元年（1240年）10月20日：蔵人頭に補任。
仁治2年（1241年）2月1日：参議に任官。左中将は引き続き兼任。同年10月13日、従三位に昇叙。
仁治3年（1242年）3月7日：加賀権守を兼任。
寛元2年（1244年）1月5日：正三位に昇叙。
宝治2年（1248年）3月27日：父である公雅の喪に服す。7月21日、職務に復帰。
建長元年（1249年）12月24日：権中納言に任官。
建長2年（1250年）1月13日：権中納言を辞任。
建長5年（1253年）2月18日：出家。

このように、実任は鎌倉時代において順調に昇進を重ね、様々な要職を歴任した人物であったことがわかります。

系譜

父：藤原公雅（1181-1243）
母：忠萬法印の娘
妻：平盛連の娘
生母不明の子女：男子に公名、そして女子がいたとされています。

参考文献

『公卿補任』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）
『尊卑分脈』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）

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