藤波伊忠

藤波伊忠（ふじなみ これただ）は、室町時代に活躍した公卿であり、伊勢神宮の重要な職である祭主を務めました。また、神祇大副としてもその名を知られています。

生涯

応仁2年（1468年）に、神宮祭主であった藤波秀忠の子として誕生しました。初名は輔忠（すけただ）と名乗っていました。

明応2年閏4月11日（1493年5月26日）には、神宮祭主の職を引き継ぎました。永正3年（1506年）には、従三位に叙せられ、公卿としての地位を確立しました。さらに、永正4年（1507年）には神祇大副に任じられました。

大永2年9月2日（1522年9月21日）には、次男である藤波朝忠に神宮祭主の職を譲りました。そのわずか8日後の9月10日に55歳で亡くなりました。

官歴

永正3年9月11日（1506年9月27日）：従三位に叙位
永正8年1月29日（1511年2月27日）：正三位に昇叙
大永2年（1522年）2月：従二位に昇叙

系譜

父：藤波秀忠
母：不詳
兄弟：藤波清秀、藤波信忠
妻：不詳
長男：藤波国忠
次男：藤波朝忠

参考文献

『公卿補任』第三篇（『新訂増補国史大系』所収、吉川弘文館、1974年）

関連項目

* 岩出祭主館跡

藤波伊忠は、室町時代の社会において、神祇官としての役割を果たすとともに、公卿としても活躍した人物でした。彼の業績は、当時の政治や文化に深く関わっており、歴史を研究する上で重要な存在です。特に、伊勢神宮の祭主としての活動は、神道の世界における彼の貢献を示しています。彼の生涯は、室町時代の公家社会と神道界のつながりを理解する上で、貴重な手がかりを提供してくれるでしょう。

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