襷反り

襷反り (たすきぞり) とは

襷反りは、大相撲の決まり手の一つです。片手で相手の差し手を抱えるか掴み、その差し手の下に頭を潜り込ませます。そして、もう一方の手で相手の差し手側の脚を内側から掬い上げ、背中から相手にもたれるようにして、後ろに反り倒す技です。

この技は、仕掛ける体勢こそ同じ反り手である撞木反り (しょうもくぞり) と似ていますが、決定的な違いがあります。撞木反りは相手を肩の上に担ぎ上げるのに対し、襷反りは相手を担ぎ上げません。相手の勢いに乗り、自らが反ることで相手の体勢を崩すことを狙います。

歴史

明治時代に活躍した小結・両國が得意としていました。若い頃の太刀山がこの技で敗れた記録も残っています。1951年5月場所3日目には、栃錦が身長213cmの巨漢・不動岩をこの技で破り、その時の写真は現在でも襷反りの解説に用いられています。

1960年1月に決まり手が制定されて以来、幕内では一度も使われたことがありません。幕下以下でも非常に珍しい技であり、平成以降では聡ノ富士が7回決めています。

十両では、2017年1月場所13日目の取組で宇良が天風に対して襷反りを決めています。これは十両以上では初めての記録例となりました。ただし、この時宇良は相手の脚には触れていないため、厳密には伝え反りに近いとも言えるでしょう。

関連項目

相撲
大相撲の決まり手一覧
* 外襷反り

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