西早稲田天祖神社

西早稲田天祖神社について

西早稲田天祖神社（にしわせだてんそじんじゃ）は、東京都新宿区西早稲田に位置する神社で、正式名称は天祖神社といいます。この神社は、地域の人々にとって大切な存在であり、その歴史は江戸時代初期にまで遡ります。

歴史

この神社の創建には、大坂夏の陣で豊臣家に仕えていた小泉源兵衛という人物が深く関わっています。彼は戦の後、江戸に逃れ、当時荒地であった源兵衛村周辺を開墾し、村を形成しました。その後、伊勢神宮に参籠した際に霊感を受け、1645年（正保2年）にこの神社を創建したと伝えられています。

創建当初から1867年（慶応3年）までは、真言宗豊山派の金乗院が別当寺として神社を管理していました。当時は「神明宮」または「神明神社」と呼ばれていましたが、1870年（明治3年）の大教宣布により、現在の天祖神社へと改称されました。この改称は、明治政府による神仏分離政策の一環であり、神社の名称をより神道的なものへと変更する動きでした。

その後、この神社は東京府南豊島郡源兵衛村、豊多摩郡戸塚町大字源兵衛、東京市淀橋区、そして現在の東京都新宿区戸塚町二丁目の鎮守として、地域を見守り続けてきました。1894年（明治27年）には、境内にあった諏訪神社、須賀神社、稲荷神社、厳島神社の四つの神社を合祀し、現在のような形となりました。

氏子地域

現在、西早稲田天祖神社の氏子地域は、以下の地域を含みます。

新宿区西早稲田二丁目の一部（11、13、15、18、21番地の一部）
新宿区西早稲田三丁目（15～31番地）
高田馬場一丁目の一部（4、5、6、17、25、26、27、36番地の一部）
高田馬場二丁目（1～17番地）

これらの地域は、かつての新宿区戸塚町二丁目に該当します。

祭事・年中行事

西早稲田天祖神社では、毎年様々な祭事や年中行事が行われます。中でも最も重要なのが、毎年9月の第一土曜日と日曜日に開催される例祭です。この例祭は、三年に一度の本祭の年と、それ以外の年とで規模が異なります。

所在地・交通

神社の所在地は、東京都新宿区西早稲田3-17です。交通の便も良く、以下の方法でアクセスできます。

都電荒川線「面影橋停留場」から徒歩5分
東京メトロ副都心線「西早稲田駅」から徒歩10分
* JR山手線、西武新宿線、東京メトロ東西線「高田馬場駅」から都営バス（学02、飯64、上69系統）に乗車し、「西早稲田停留所」で下車後、徒歩3分

その他

西早稲田天祖神社には社務所がありません。神札やお守りなどの授与品は、近隣にある水稲荷神社で受けることができます。

西早稲田天祖神社は、歴史と伝統が息づく場所であり、地域のコミュニティを支える大切な存在です。訪れる際には、この神社の歴史や文化に触れ、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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