西村金三郎

西村金三郎の政治家としての軌跡

西村金三郎（にしむら きんざぶろう）は、1876年1月24日に京都府伊勢田で誕生しました。彼の教育路線は同志社予備学校、第二高等学校、そして東京帝国大学の政治科を経て、1904年に卒業するところから始まります。この間、彼は吉野作造と同じ時期に学び、後の政治活動にも大きな影響を与えたと言われています。

彼の職業人生は多岐にわたり、京都市会議員や京都府会議員を務めたほか、都市計画委員や教育会理事長なども務めました。また、マスフェックチェーラス生命保険会社の日本中央部総支配人や京都同志社の理事・財務部長としても活躍するなど、地方、そして全国の政治や経済に深く関わっていきました。さらに、両丹電気株式会社の社長、大門製作所の専務取締役としてもその資質を求められていました。

1928年、第16回衆議院議員総選挙にて、立憲民政党の公認を受けて京都1区から立候補しましたが、残念ながら落選しました。しかしこれにめげず、1930年には第17回衆議院議員総選挙で見事初当選を果たします。その後、1932年および1936年の選挙でも当選を重ね、1937年の第20回衆議院議員総選挙でも勝利を収めました。

1942年の第21回衆議院議員総選挙では大政翼賛会の推薦を受けましたが、思わぬことに再び落選したのです。あとから振り返ると、彼の政治人生は戦争や政情の変化によって大きく影響されていたことがわかります。終戦後は公職追放となる不遇の時代を迎え、この間には彼の影響力も弱まっていきました。そうした中で公職追放の解除が1951年に行われ、彼は徐々に地域や政治に戻ってくることが期待されていましたが、1957年12月14日に亡くなります。

西村金三郎の政治家としての活動は、地方自治体や教育面への貢献、さらには日本の戦後政治にも影響を与えたと言えるでしょう。彼に関する資料としては、総理庁官房監査課の『公職追放に関する覚書該当者名簿』や、日本国政調査会の『衆議院名鑑』、さらには『議会制度百年史 衆議院議員名鑑』などが存在しており、当時の彼の行動や業績を知るための貴重な情報源とされています。彼の足跡をたどることで、戦前から戦後にかけての激動の時代を背景にもつ日本の政治や地域社会の動きを理解する手助けとなることでしょう。

もう一度検索