護浄院

護浄院（ごじょういん）は、京都市上京区荒神町に位置する天台宗の寺院です。本尊には清三宝大荒神を祀り、通称「清荒神（きよしこうじん）」として親しまれています。また、観音堂には准胝観音を本尊とし、洛陽三十三所観音霊場の第三番札所としても知られています。

歴史

護浄院の歴史は古く、寺伝によれば宝亀3年（772年）に光仁天皇の子である開成皇子が摂津国勝尾山で修行中に荒神が出現したことが始まりとされています。開成皇子は自らその荒神を模刻し、三宝[[荒神]]尊として堂宇を建て祀ったと伝えられています。

その後、明徳元年（1390年）には後小松天皇の命により、乗厳律師が京都の高辻堀川の東へと遷座させました。慶長5年（1600年）には後陽成天皇の命で現在の地に移り、常施無畏寺（通称：常施寺）の名を賜りました。さらに元禄7年（1694年）、御所の浄域を護るという理由から、東山天皇より「護浄院」の院号を授けられました。

天明8年（1778年）の天明の大火により一度は焼失しましたが、寛政年間（1789年 - 1801年）に再建されました。明治時代に入ると、御所内や公家の邸宅で祀られていた仏像が多数、当寺に移されることとなりました。

また、京都の七つの出入り口の一つである荒神口の名称は、この護浄院に由来しています。

境内

護浄院の境内には、以下のような堂宇や施設があります。

荒神堂：寛政年間に再建されたもので、護浄院の本尊である清三宝大荒神が祀られています。
西門：境内西側に位置する門です。
観音堂：諸尊堂とも呼ばれ、洛陽三十三所観音霊場の第三番札所として、准胝観音を本尊としています。
地蔵堂：地蔵菩薩が祀られています。
光格天皇胞衣塚：光格天皇の胞衣が埋葬された塚です。
庫裏：寺院の台所や住居となる建物です。
山門：寺の正門となる建物です。

札所と信仰

護浄院は、以下の霊場や信仰の対象となっています。

洛陽三十三所観音霊場：第三番札所として、多くの参拝者が訪れます。
京都七福神：恵比寿神を祀っています。
京の七福神：福禄寿を祀っています。
通称寺の会：清荒神として名を連ねています。

年中行事

護浄院では、年間を通して様々な行事が行われています。

2月：節分会が開催されます。
5月：大般若転読法会が執り行われます。
11月：採燈大護摩供が焚かれます。
毎月28日：荒神護摩供が執り行われます。

交通アクセス

護浄院へのアクセスは以下の通りです。

京都市バス・京都バス：「府立医大病院前」バス停から徒歩3分。
京阪鴨東線：「出町柳駅」または「神宮丸太町駅」から徒歩10分。

周辺施設

護浄院の周辺には、以下のような施設があります。

京都[[御所]]：かつての天皇の住まい。
廬山寺：源氏物語ゆかりの寺。
梨木神社：萩の名所として知られる神社。
京都府立文化芸術会館：文化芸術に関するイベントが開催される施設。
京都府立医科大学河原町キャンパス：大学のキャンパス。

参考文献

清荒神御由緒

外部リンク

護浄院(清荒神) - 洛陽三十三所観音霊場巡礼

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