象山記念館

象山記念館について

象山記念館は、長野県長野市松代町にある、江戸時代末期の松代藩士であり、思想家、科学者として知られる佐久間象山の業績を顕彰する博物館です。北緯36度33分32.5秒、東経138度11分51.9秒に位置し、佐久間象山の遺品、発明品などを収蔵・展示しています。

歴史

1964年（昭和39年）、佐久間象山の没後100年を記念し、地元有志によって「象山先生100年祭奉賛会」が設立されました。この奉賛会によって、翌1965年（昭和40年）に象山記念館が開館しました。その後、1967年（昭和42年）に長野市に移管され、市営の文化施設として運営されています。

佐久間象山の名前は一般的に「しょうざん」と読まれますが、地元では古くから「ぞうざん」と呼ばれて親しまれてきました。記念館の名称は、この地元での呼び名「ぞうざん」を採用しています。どちらの読み方が正しいかについては議論があるものの、地元での親しみを優先した形です。

展示内容

館内では、佐久間象山の愛用品や書、そして彼が学問を追求する中で行った数々の実験や発明に関する品々が展示されています。佐久間象山は、1849年（嘉永2年）にこの地で日本初の電信実験を行ったことでも知られています。また、松代町は小松謙次郎や樋畑雪湖など、日本の通信・郵便事業の発展に貢献した人物を輩出しており、かつては通信・郵便関連の資料も展示されていましたが、二階展示室（松代通信資料館）の閉鎖に伴い、現在は展示されていません。

館内構成

旧館展示室では、佐久間象山の業績が紹介されており、新館展示室では、佐久間象山の書画や印章などが展示されています。

利用案内

開館時間は午前9時から午後5時までです。休館日は火曜日（祝日の場合は開館）です。また、燻蒸期間は休館となります。入館料は一般250円、小・中学生は100円です。

アクセス

公共交通機関を利用する場合、JR・長野電鉄長野駅からアルピコ交通（川中島バス）30・48系統に乗車し、「松代八十二銀行前」で下車してください。車の場合は、上信越自動車道長野ICから約5分です。

周辺施設

記念館の周辺には、象山神社、旧横田家住宅、文武学校、旧真田邸、真田宝物館、山寺常山邸、恵明寺、松代大本営跡などの歴史的な観光スポットが点在しています。これらの施設と合わせて見学することで、松代の歴史と文化をより深く理解できます。

その他

この記念館は、佐久間象山の生涯と業績を学ぶ上で貴重な場所です。彼の多岐にわたる才能と、日本の近代化に貢献した功績を、ぜひこの場所で感じ取ってください。

参考資料

• - 『信州の博物館』 朝日新聞長野支局、1983年
• - 『長野県の博物館』 長野県教育委員会、1989年

外部リンク

• - 象山記念館 - 真田宝物館（長野市教育委員会松代文化施設等管理事務所）
• - 松代通信資料館（「電話局の写真館」内）

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