赤津信号所

赤津信号所は、群馬県甘楽郡下仁田町白山に位置する上信電鉄上信線の信号場です。千平駅と下仁田駅の間に設置されており、列車の円滑な運行を支える重要な役割を果たしています。

歴史

赤津信号所は、1981年（昭和56年）11月12日に開設されました。これは、1980年代初頭に上信線で行われた近代化事業の一環として、列車の増発を目的とした交換設備として新屋信号所とともに設置されたものです。

1984年（昭和59年）12月21日には、この信号所付近で正面衝突事故が発生しました。鉄道の安全運行における重要性を改めて認識させる出来事となりました。

構造

赤津信号所の構内は、片開き分岐器を使用した特徴的な構造をしています。2線のうち1線が出入口ともに分岐器の直線側を通過するようになっており、この線路には上下双方向に出発信号機が備えられています。これにより、上り・下り共用の主本線として機能する一線スルー方式が採用されています。

上り列車は、列車交換を行う際には分岐の曲線側である副本線に転線しますが、列車交換を行わない場合は速度制限を受けることなく主本線を通過できます。これにより、列車の運行効率が向上しています。

線内にある他の2ヶ所の信号場（佐野信号所・新屋信号所）と同様に、副本線側の出発信号機は上り方面のみに設置されています。そのため、下り列車は副本線へ入線することができません。

隣の駅

上信電鉄

■上信線

千平駅 - 赤津信号所 - 下仁田駅

脚注

* 日本の信号場一覧

赤津信号所は、上信電鉄の運行において、安全かつ効率的な列車交換を実現するための重要な施設です。一線スルー方式の採用や、上り方面に特化した副本線の構造など、独自の工夫が凝らされています。過去には痛ましい事故も経験しましたが、その教訓を活かし、安全な運行が継続されています。

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