連合国 (第一次世界大戦)

連合国の概況

連合国（れんごうこく）、英語ではAlliesと呼ばれるこの国家連合は、第一次世界大戦において中央同盟国と戦った国々を指します。連合国という言葉は、主にイギリス、フランス、日本、ロシアなどの主要同盟国を含む「同盟」と、アメリカ合衆国などの非同盟国を含めた「連合」という二つの概念によって成り立っています。公式には「同盟及び連合国」と称され、戦争の進展に大きな影響を及ぼしました。

経緯

第一次世界大戦の前、ドイツ、オーストリア、イタリアの三国同盟に対抗する形で、フランス、ロシア、イギリスが露仏同盟や英仏協商、英露協商を結び、三国協商が形成されました。この時点で連合国の基盤が固まります。1914年に第一次世界大戦が勃発すると、日本は日英同盟によってイギリス側に参戦することになり、連合国に名を連ねました。イタリアも1915年には連合国側に転じることになります。

アメリカ合衆国は最初は中立の立場を保っていましたが、連合国を支援する対外政策を取り、物資の供給を行いました。しかし、ドイツによる無制限潜水艦作戦が引き金となり、ルシタニア号事件やツィンメルマン電報事件などが発生し、対独感情が高まっていきました。その結果、1917年4月6日にアメリカは連合国として参戦します。

一方、ロシアは1917年の2月革命によって帝政が崩壊し、その後ボリシェヴィキ政府が政権を握ります。彼らはドイツと単独講和を結び、この結果、ロシアは連合国から脱退します。

また、当時独立国でなかったポーランド、チェコスロバキア、ヒジャーズ王国、アルメニア共和国なども連合国側で戦い、戦後にはその独立を国際社会から承認されます。

戦後の影響

戦争が終結するや、パリ講和会議などを通じて、連合国は国際連盟の創設に寄与し、世界秩序の再構築に向けた協力を続けます。しかし、連合国としての枠組みは、ドイツを含むロカルノ体制の成立によって消滅していきました。

主要国の一覧

連合国を構成する主要国には、フランス、イギリス、ロシア（1917年3月に帝政崩壊）、イタリア、大日本帝国、アメリカ合衆国（1917年4月から）、ルーマニアなどがありました。その他の連合国として、ベルギー、ギリシャ、ポルトガル、セルビア、タイ等が名を連ねています。また、イギリス連邦内の国々も無視できない存在でした。

動員数と戦争の影響

連合国は戦争において多大な人員を動員し、数千万に及ぶ死傷者を出しました。このような状況は、連合国側の国々に長期的な経済的、社会的影響をもたらしました。

ノルウェーやルクセンブルクは中立国として参戦を拒みつつも、連合国寄りの政策をとっていました。サンマリノもイタリアの参戦後には監視を行っていましたが、国際情勢においては独自の立場を保とうとしました。

まとめ

第一次世界大戦における連合国の形成とその後の影響は、国際史において重要な出来事の一つです。連合国は、戦争を通じて国際協力の枠組みを構築し、新たな世界秩序を模索しました。その過程で多くの国々が独立を果たし、国際政治の舞台における新しい動きが始まったのです。

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