連霍高速道路

連霍高速道路（G30）：中国を横断する大動脈

連霍高速道路（簡体字：连云港-霍尔果斯高速公路、略称：連霍高速、中国国家高速道路路線番号G30）は、中国大陸の東部から中部、西部を文字通り横断する、総延長4395kmに及ぶ壮大な高速道路です。起点である江蘇省連雲港市から、新疆ウイグル自治区のコルガス（霍爾果斯）を結び、その間、実に6つの省を通過します。

この高速道路は、単なる国内の交通インフラというだけでなく、アジアハイウェイ網の一部としても重要な役割を担っています。連雲港から西安までの区間はAH34号線、西安からコルガスまではAH5号線として指定されており、国際的な物流や人流を支える大動脈としての機能も有しています。

各区間の詳細

江蘇省：連雲港市（連雲区、海州区、東海）と徐州市（新沂、邳州、徐州）を経由する238kmの区間は、対向四車線で構成されています。
安徽省：宿州市蕭県を通過する区間も対向四車線です。皖蘇、皖豫、張荘寨、丁里、朱圩子の5ヶ所に料金所が設置されています。
河南省：商丘市、開封市、鄭州市、洛陽市、三門峡市などを経由する611kmの区間は、特に鄭州・洛陽間の106.391kmが2012年に対向8車線に拡幅されました。その他の区間も順次拡幅工事が進められています。
陝西省：潼関から宝鶏までの区間が対向8車線となっており、渭南市、西安市、咸陽市、宝鶏市などを経由する379kmの区間です。
甘粛省：天水市、定西市、蘭州市、武威市、金昌市、張掖市、酒泉市、嘉峪関市などを経由します。
新疆ウイグル自治区：クムル市、トルファン市、ウルムチ市、昌吉回族自治州、石河子、イリ・カザフ自治州、カラマイ市独山子区、ボルタラ・モンゴル自治州などを経由し、最終目的地のコルガスに至る1476kmの区間です。

沿線の重要施設と出来事

連霍高速道路は、その長い距離ゆえに、様々な施設や出来事と関わっています。

鳥鞘嶺トンネル群：永登・古浪区間にある鳥鞘嶺地区は、冬季の積雪による交通渋滞が頻発していました。しかし、トンネルの開通により、峠の通過時間が約40分短縮され、安全な通行が確保されるようになりました。
義昌大橋の爆発事故：2013年2月1日、連霍高速道路の河南省三門峽澠池区間にある義昌大橋で、花火・爆竹を積載した車両が爆発する事故が発生しました。この事故により、14名が死亡、8名が負傷するという痛ましい結果となりました。

連霍高速道路は、中国の経済発展とともに発展してきた、まさに現代中国を象徴するインフラストラクチャーと言えるでしょう。

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