那岐山

那岐山

那岐山（なぎさん）は、鳥取県八頭郡智頭町と岡山県勝田郡奈義町の境にそびえる山です。「なぎせん」とも呼ばれ、氷ノ山や後山などと共に氷ノ山後山那岐山国定公園の一部を形成しています。その秀麗な姿から、中国百名山、日本三百名山にも選ばれており、多くの登山者に親しまれています。

名称の由来

山の名前は、古事記に登場するイザナギとイザナミの二柱の神がこの山に降臨したという伝説に由来すると伝えられています。また、別の説では、隣接する後山との高さ比べに負けて泣いたため、「ナキノセン」と呼ばれるようになったとも言われています。これらの伝説が、那岐山の神秘的な雰囲気を一層引き立てています。

地質

那岐山は、中国山地が長年の風雪によって浸食された結果、硬い花崗岩が残った残丘（モナドナック）という地形です。基盤となる岩石は流紋岩や花崗岩で構成されており、これらの岩石が独特の景観を作り出しています。

環境

那岐山の最高地点は標高1255mで、新那岐山として表示されています。一方、三角点の表示は1240mで、こちらは旧那岐山として知られています。年間降水量は約2000mmと多く、最深積雪は約200cmにも達します。積雪期間は11月中旬から4月上旬までと長く、冬には雪に覆われた美しい姿を見せてくれます。年間平均気温は約12℃で、四季折々の自然を楽しむことができます。また、那岐山の全域431haが保安林として保護されており、豊かな森林が保たれています。

眺望

山頂は平坦で、天然記念物のドウダンツツジが群生しており、見頃の時期には美しい花を咲かせます。山頂からは360度の眺望が開け、周囲の山々や遠くの景色まで見渡すことができます。特に、秋の紅葉シーズンには山全体が鮮やかに彩られ、多くの登山者で賑わいます。

交通アクセス

那岐山へのアクセスは、智頭急行智頭線やJR因美線の智頭駅から車で約25分で、那岐山登山口駐車場に到着します。また、中鉄北部バスを利用する場合は、「高円」停留所が最寄りのバス停となります。

関連項目

• - 中国山地
• - 氷ノ山
• - 天滝渓谷
• - 芦津渓谷
• - 広戸風
• - 那岐山断層帯
• - 奈義町 - 町名の由来

那岐山は、その豊かな自然と伝説、そして美しい眺望で、多くの人々を魅了し続けています。登山だけでなく、ハイキングや自然観察にも最適な場所です。

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