郝昭

郝昭について

郝昭（かく しょう、生没年不詳）は、中国後漢末期から三国時代に活動した魏の軍人であり、多くの戦闘で顕著な戦功を挙げた。彼の字は伯道で、并州太原郡がその出身地である。子には郝凱がいる。

経歴

若いころから軍人としての道を歩んできた郝昭は、曹操（そう こう）のもとで仕官し、勇敢さと果敢な判断力を兼ね備えた指揮官として名を馳せる。その活躍の結果、雑号将軍に任命されるまでに至った。

反乱の鎮圧

220年には、西平で麹演が反乱を起こし、黄華や張進といった人物がこれに加担したことを受け、郝昭は武威の異民族とともに反乱に対抗することとなる。彼は以前から金城に駐屯しており、詔勅を受けても動けぬ状況であったが、蘇則の助力を得て進軍し、共闘して反乱を鎮圧する。

227年には、さらに新たな反乱が勃発した。この時も郝昭はその名を馳せる鹿磐と共に派遣され、麹英を討ち取るという成果を上げた。彼は河西地域を長年にわたり守り続け、地元の民や異民族からも恐れられる存在となった。

陳倉の防衛

228年、曹真は蜀漢の名将諸葛亮が陳倉に攻撃を仕掛ける可能性を予測し、郝昭と王生を派遣して防備の強化を図った。予測通りに諸葛亮が陳倉を包囲するが、郝昭は指揮官としての矜持を見せ、降伏の誘いを拒否した。彼は少ない兵士でありながらも、巧妙に敵の攻撃を防ぎ続けた。

諸葛亮は雲梯や衝車を用いて攻撃を試みるが、郝昭は火矢や石臼を駆使してこれを阻止した。さらには攻城櫓を用いた攻撃にも防塁を設けるなど、巧みに応戦し、その結果、攻防戦は20日以上続いた。最終的に、兵糧が尽きた諸葛亮は撤退を余儀なくされ、郝昭は見事な防衛戦を成功させた。

最後の日々

郝昭は洛陽に凱旋し、その功績が認められて曹叡（明帝）から列侯の爵位を授けられる。しかし、喜びの中で彼は病に倒れてしまう。彼の臨終時においては、子に対して「将軍としての生涯の価値を理解している」と述べ、豪華な葬儀を望まない思いを伝えた。亡くなった後は、子が彼の跡を継ぎ、その意志を尊重した。

小説『三国志演義』では郝昭が「雑覇将軍」として描かれ、蜀側では彼が病に倒れた隙を突かれて陳倉を急襲されたというフィクションが付加されている。実際の歴史においても彼の存在は重要であり、彼の戦略や指揮官としての資質は後の時代にも影響を残している。

出典

• - 魏志明帝紀

このように、郝昭の生涯は勇敢な軍人としての威光に満ちたものであり、彼の歴史的な意義は、三国志の時代において新たな一ページを刻むものであった。

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