酒井忠大

酒井忠大（さかい ただもと）は、享保11年（1726年）に生まれ、安房国勝山藩の第4代藩主を務めた人物です。父は第3代藩主・酒井忠篤であり、忠大は長男として江戸で生を受けました。

元文2年（1737年）に父・忠篤が亡くなると、わずか12歳で家督を継承することになります。寛保3年（1743年）12月には、従五位下・大和守に叙任されました。

しかし、藩主としての道のりは平坦ではありませんでした。延享3年（1746年）には、家臣が若年寄の堀田正陳に対して無礼を働いたとして、幕府から出仕を止められるという処分を受けます。同年6月には赦免されますが、寛延元年（1748年）11月には大番頭に任命されたものの、宝暦2年（1752年）10月には辞任しています。

さらに宝暦4年（1754年）10月には、屋敷の失火を理由に再び幕府から出仕を止められるという憂き目に遭います。この時は同年11月には赦されています。

宝暦6年（1756年）3月24日、忠大は31歳という若さでこの世を去りました。跡は次男の忠鄰（ただちか）が継いでいます。

系譜

父：酒井忠篤
母：不詳
正室：石川総慶の娘
継室：藤堂高朗の養女（藤堂高武の娘）
子女：
長男：酒井忠弄（ただなり）
次男：酒井忠鄰
酒井忠義

このように、酒井忠大は若くして藩主となり、幕府との関係に苦慮しながらも藩政に尽力した人物でした。31歳という短い生涯ではありましたが、その間に勝山藩の基礎を固め、次世代へと繋げた功績は大きいと言えるでしょう。彼の遺志は、次男である忠鄰によって受け継がれ、勝山藩の発展に貢献していくことになります。

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