野積橋

野積橋（のづみばし）

野積橋は、新潟県長岡市寺泊野積の大河津分水路に架かる国道402号（国道460号重用）の橋梁です。地域の交通を支える重要な役割を果たしています。

概要

野積橋は、大河津分水路に架かる橋として、以下の2つの橋梁が存在します。

現橋

形式：PC3径間連続有ヒンジラーメン箱桁橋
橋格：第2種 (TL-14)
橋長：211.000 m
支間割：(62.000 m + 86.000 m + 62.000 m)
総幅員：6.50 m
有効幅員：6.000 m
車道：6.000 m
歩道：なし
橋台：ラーメン式橋台2基
基礎：ケーソン
設計：鹿島建設
施工：鹿島建設
施工工法：ディビダークカンチレバー工法

新橋

形式：PC5径間連続箱桁橋
橋長：426.000 m
支間割：(66.200 m + 3×100.000 m + 57.200 m)
総幅員：11.000 m
有効幅員：10.000 m
車道：7.500 m
歩道：海側2.500 m
基礎：ニューマチックケーソン工法（橋脚）、場所打ち杭基礎（橋台）
設計：建設技術研究所
施工：中元組（A2）、安藤・間（P3・P4）、植木組（P2）

歴史

大河津分水路は、信濃川の洪水を日本海に直接放流するために建設された人工河川であり、1922年（大正11年）に通水しました。この分水路に最初に架けられたのは、1931年（昭和6年）の木橋でした。

その後、木橋の老朽化に伴い、新潟県によって2代目の橋梁が架橋されることになりました。この架橋地点は、上流に大河津可動堰があるため流量が不安定であり、低水敷が広いため、支保工工法による施工が困難でした。そのため、下部工にはケーソン工法、上部工には当時珍しかった全径間張出し架設工法が採用されました。この2代目橋梁は、2億3000万円余の費用をかけて1967年（昭和42年）6月13日に竣工しました。

2015年度（平成27年度）に大河津分水路の大改修が事業化され、河口付近の川幅を180mから280mに広げて河積を大きく拡幅することになりました。これに合わせて、野積橋も架け替えられることになりました。架替事業は、大河津分水路改修事業の一環として、新潟県の協力の下、国土交通省北陸地方整備局信濃川河川事務所によって進められています。新橋は現橋の下流に架設され、海側には歩道も設けられる予定です。設計にはICTが活用され、CIM3次元モデルが建設技術研究所によって作成されました。2016年（平成28年）5月10日には、河川管理者と道路管理者の間で架替に関する基本協定が締結され、2017年度（平成29年度）に右岸側橋台（A2）から着工しました。A2橋台は2019年（平成31年）1月に完成し、P2・P4橋脚は2019年（令和元年）12月に完成しました。

参考文献

後上政身、藤田和仁「野積橋工事報告」『プレストレストコンクリート』第10巻第1号、プレストレストコンクリート工学会、1968年1月、6–13、ISSN 0387-1983。

外部リンク

新潟県長岡地域振興局地域整備部
国土交通省 北陸地方整備局 信濃川河川事務所
空から見た信濃川・魚野川
大河津分水路 河口

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