金森長光

金森長光の生涯

金森長光（かなもり ながみつ）は、美濃上有知藩の第2代（最後）の藩主です。慶長10年（1605年）、初代藩主である金森長近が82歳の時に、その三男として生まれました。ただし、長近には他家に養子に出た庶子の伊東治明がいたため、実際には三男にあたります。

長兄の長則は、天正10年（1582年）の本能寺の変で二条新御所において織田信忠に殉じていました。そのため、跡継ぎの実子がいない長近は養子として、金森可重を迎えていました。慶長10年、金森家の家督と飛騨一国は可重に相続されました。可重に本拠の飛騨高山城を譲り、80歳を超えていた長近は関ヶ原の戦いの戦功により加増された美濃国武儀郡上有知の領地に移り、同地の鉈尾山城に入りました。後に新城である小倉山城を築いてそちらに移っています。同年には長光が誕生しており、幼名である「五郎八」は長近の幼名と同じでした。

慶長13年（1608年）、長近が死去すると、数えで4歳の長光は上有知・関の18000石と河内国金田（現在の大阪府堺市金岡町）3000石を相続しました。

慶長16年（1611年）10月6日（異説として8月23日）、長光は夭逝しました。享年7歳でした。当然ながら継嗣はいなかったため、上有知藩の金森家は無嗣断絶で改易となり、領地は江戸幕府に没収されました。しかし、河内国金田の領地は母である久昌院が相続することになり、寛永2年（1625年）に亡くなるまで、久昌院の知行地となりました。

遺領のその後

長光の死後、上有知藩の知行地のうち、長光の家臣であった島三安、肥田忠親、池田政長ら三人は、長近と徳川家康の約束により、遺領から各1000石が与えられ、旗本として幕府に召し出されました。このうち池田氏のみが明治維新まで旗本として存続しました。

金森長光に関連する事項

上有知湊
小倉山城

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