釣浜橋

釣浜橋（つりはまばし）

釣浜橋は、新潟県東蒲原郡阿賀町釣浜と石間の間に位置し、阿賀野川を跨ぐ国道49号（国道459号と重複）の橋梁です。全長は272メートルあります。

概要

釣浜橋は、地形と地質条件を考慮し、直線的な橋として設計されました。

形式: 鋼3径間連続カンチレバー鈑桁橋（中央部が3径間連続桁、両端部が吊桁）
橋格: 1等橋 (TL-20) + 雪荷重 (100 kg/m3)
橋長: 272.000 m
径間割: 50.4 m + 3×56.8 m + 50.4 m
幅員:
総幅員: 10.600 m
有効幅員: 10.000 m
車道: 7.000 m
歩道: 両側1.500 m
下部工: 逆T式橋台・円筒張出式橋脚
基礎: 井筒基礎
施工: 日立造船

歴史

会津街道と国道49号の成立

かつて会津街道は、越後新発田と会津を結ぶ重要なルートでしたが、津川以西は諏訪峠を経由し、現在の国道49号とは異なるルートを通っていました。現在の国道49号に相当する津川 - 水原間は、阿賀野川沿いの地形が険しく、冬季には積雪や地すべりにより交通が困難な状況でした。そのため、主に阿賀野川を船で往来していました。

現在のルートの前身は、1882年（明治15年）に福島県令に就任した三島通庸によって改良された若松 - 新潟間のルート（会津三方道路の一つ）です。このルートは1882年（明治15年）8月に着工し、1884年（明治17年）8月に完成し、郡道に指定されました。その後、1920年（大正9年）4月1日に県道として認定され、道路法改正により1953年（昭和28年）5月18日に二級国道115号新潟平線となり、1963年（昭和38年）に一級国道49号となりました。

一次改築

当時の国道49号は、断崖や地すべり地帯、落石や雪崩の危険箇所が多く、道幅が狭く、急勾配である上に、冬季の積雪量が多かったため、交通が頻繁に途絶える状態でした。そのため、新潟工事事務所によって一次改築が行われることになりました。

バイパス建設

石間 - 取上間の現道は、阿賀野川と山地に挟まれた渓谷を縫うように走るルートでした。現道の拡幅案とバイパス案が検討された結果、工事規制や施工の難易度、管理性を考慮し、現道拡幅案は見送られ、釣浜橋と取上橋で阿賀野川を渡河するバイパス案が採用されました。同区間の用地買収は1963年度（昭和38年度）から1969年度（昭和44年度）にかけて行われました。

釣浜橋は、地形と地質を考慮して3径間連続ゲルバー橋として設計され、下部工にはニューマチックケーソン工法が採用されました。

工事の経緯

釣浜橋は、2か年国債により1966年度（昭和41年度）に着工されました。下部工と取り付け道路は飛島建設によって1966年7月1日から1967年7月30日までの工期で、上部工は日立造船によって1966年6月30日から1968年6月25日までの工期で施工されました。

当初は取上橋と共に1967年（昭和42年）12月の竣工を目指していましたが、架設中に同年8月の羽越水害が発生し、支保工やヤードが被災しました。また、主桁運搬を行う予定であった現道も崩落土砂の堆積や路面の崩落により大きな影響を受けました。1968年（昭和43年）年初の大雪により床版工の準備が遅れ、1回あたりのコンクリート打設量を変えた結果、床版に亀裂が生じるなどの問題も発生しました。

参考文献

建設省北陸地方建設局新潟国道工事事務所 編『新潟国道二十年史』1980年12月12日。
建設省北陸地方建設局新潟国道工事事務所 編『新潟国道三十年史』1990年8月22日。

関連項目

岩津橋 (阿賀町)
白崎橋
* 石間釣浜橋

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