釧路市動物園

釧路市動物園

釧路市動物園は、北海道釧路市阿寒町にある、広大な敷地面積を誇る動物園です。1975年に開園し、その総面積は47.8ヘクタールと、北海道内でも最大級の規模を誇ります。開園当初は国内最大の面積を誇り、現在でもその広々とした空間で、多くの動物たちが飼育されています。

特徴

釧路市動物園は、国内最東端に位置する動物園であり、動物の保護研究にも力を入れています。特に、シマフクロウの保護研究においては、1995年に世界で初めて飼育下での繁殖に成功し、国内唯一のシマフクロウ保護育成センターとしても機能しています。

冬季には、園内に歩くスキーコースやそり山が設けられ、用具の貸し出しも行っています。動物観察だけでなく、冬のアクティビティも楽しめるのが魅力です。

飼育動物

釧路市動物園では、多種多様な動物たちが飼育されています。

シマフクロウ
タンチョウ
ニホンザル
レッサーパンダ
ホッキョクグマ
グラントシマウマ
コミミズク
ライオン
アムールトラ
アルパカ
バッファロー
キリン
アザラシ
ヒグマ
オランウータン
チンパンジー

これらの動物たちは、それぞれの生息環境に近い形で飼育されており、動物たちの自然な姿を観察することができます。

年表

釧路市動物園は、開園以来、様々な取り組みを行ってきました。

1975年 - 開園。北海道で初めてネパールレッサーパンダ、アフリカゾウが来園。
1976年 - こども動物園が完成。国内で初めてレッサーパンダ、ホッキョクギツネの繁殖に成功。
1977年 - 国内で初めてアカシカ、マーモットの繁殖に成功。
1979年 - 国内で初めてオタリアの繁殖に成功。
1982年 - タンチョウ保護増殖センターが完成。
1983年 - 国内で初めてオオハクチョウの繁殖に成功。
1985年 - 国内で初めてアメリカヘラジカの繁殖に成功。
1986年 - 国内で初めてゼニガタアザラシの人工保育に成功。
1989年 - 国内で初めてオジロワシ、エゾフクロウ、シロフクロウの人工孵化に成功。
1995年 - 国内で初めてシマフクロウの繁殖に成功。
1999年 - 国内で初めてハクトウワシの繁殖に成功。
2002年 - 世界で初めてクマタカの繁殖に成功。
2004年 - アムールトラが来園。

これらの実績は、釧路市動物園が動物の繁殖・保護に大きく貢献している証と言えるでしょう。

アムールトラの物語

2004年から2005年にかけて、アムールトラのつがい「リング」と「チョコ」が来園しました。2008年には、3頭の子供が誕生しましたが、いずれも仮死状態で、肢に先天性の障害を持っていました。最も小さかったオスは間もなく死亡しましたが、残された2頭の子供（オス「タイガ」とメス「ココア」）は、動物園の職員や獣医師たちの献身的な努力によって、懸命に生きる姿が多くの人々の感動を呼びました。

タイガは、残念ながら2009年に死亡しましたが、その姿は書籍にもなり、多くの人に勇気を与えました。メスのココアは、現在も元気に過ごしており、来園者から多くの声援を受けています。

交通

釧路市動物園へは、釧路駅から約18kmの距離にあり、北海道道666号徹別原野釧路線沿いに位置しています。

公共交通機関を利用する場合は、釧路駅、大楽毛駅、釧路空港などから阿寒バスの路線バスを利用できます。

所管施設

釧路市動物園は、以下のツル関連施設を所管しています。

釧路市丹頂鶴自然公園（1958年開園）
タンチョウ保護増殖センター（1981年開設）
釧路市阿寒国際ツルセンター

これらの施設と連携し、ツルの保護活動にも力を入れています。

関連事項

北海道こども博覧会 - 会期終了後、使用されていた大型遊園地施設がそのまま釧路市動物園に移設されました。

外部リンク

釧路市動物園 公式HP
釧路市動物園遊園地
NPO法人 釧路市動物園協会

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