鉢伏山 (筑摩山地)

鉢伏山について

鉢伏山は、標高1,929メートルの筑摩山地に位置する山です。美ヶ原高原の南東、扉峠を挟んで高ボッチ山と並び、なだらかな山容が特徴的です。この山は、中央分水嶺の一部を形成しており、東方および南方に延びる尾根が、日本海へと注ぐ犀川・千曲川水系と、太平洋へと注ぐ天竜川水系を分けています。古くから山岳信仰の対象とされており、西側中腹には牛伏寺という古刹が佇んでいます。

山名の由来

山頂付近の形状が、まるで鉢を伏せたように見えることから、この名前が付けられました。日本各地に同名の山が存在することからも、その特徴的な姿が想像できるでしょう。

雪形

鉢伏山の北西斜面には、雪形が現れます。特に、犀川水系の牛伏川支流大沢の源頭付近に見られるこの雪形は、松本盆地の人々にとって、農耕作業の目安として古くから利用されてきました。雪の形状から季節の移ろいを読み解き、日々の生活に活かしていたのです。

登山について

鉢伏山へは、複数の登山コースが整備されており、初心者からベテランまで幅広く楽しむことができます。

主な登山コース

扉温泉 - 扉峠 - 鉢伏山コース
牛伏寺 - 鉢伏山コース
塩尻片丘 - 高ボッチ - 鉢伏山コース

これらのコースは、それぞれ異なる景色や特徴を楽しむことができます。体力や経験に合わせてコースを選択しましょう。

アクセス

公共交通機関を利用する場合は、JR東日本篠ノ井線の松本駅からアルピコ交通バスに乗り換え、大和合方面へ向かいます。また、篠ノ井線村井駅などからもアルピコバスやタクシーを利用できます。マイカーでのアクセスも便利で、山頂近くまで道路が整備されているため、松本市牛伏寺・崖の湯温泉方面、または塩尻市片丘、塩嶺峠方面から容易にアクセス可能です。

眺望

鉢伏山の山頂からは、中部地方の主要な山々を一望できる絶景が広がります。天気が良ければ、以下のような山々を望むことができます。

穂高岳（穂高連峰）
槍ヶ岳
常念岳
鹿島槍ヶ岳
五竜岳
白馬岳
乗鞍岳
御嶽山
木曽駒ヶ岳（中央アルプス）
甲斐駒ヶ岳、北岳、仙丈ヶ岳（南アルプス）
富士[[山]]
八ヶ岳
蓼科山

これらの山々が織りなす壮大な景色は、訪れる人々を魅了してやみません。

周辺の山々

鉢伏山の周辺には、以下のような山々が連なっています。

前鉢伏[山]
二ツ[山]
三峰[山]
高ボッチ[山]

『松本市誌』では、これらの山々を合わせて「鉢伏山地」と表現しています。これらの山々を巡るハイキングコースも人気があり、多くの登山者が訪れます。

鉢伏山は、豊かな自然と美しい景観、そして歴史と文化が融合した魅力的な山です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体感してください。

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