長谷川勝敏

長谷川勝敏のプロフィール

長谷川勝敏（はせがわ かつとし、生年：1944年7月20日）は、北海道の栗沢村（現在の岩見沢市）出身の元大相撲力士です。彼は佐渡ヶ嶽部屋に所属し、力士時代の本名でも知られています。身長183cm、体重128kgという恵まれた体格を持ち、主に左四つ、寄り、掬い投げを得意としていました。彼の相撲キャリアの中での最高位は東関脇であり、一時期は四股名を長谷川勝洋（かつひろ）としても知られています。また、彼の叔父には宮城野部屋に所属していた十両力士の四季の花範雄がいます。

生い立ちと初期の経歴

長谷川は、父親が炭鉱マンであった樺太の珍内町で生まれ、1950年に家族と共に引き上げてきました。1960年に大相撲の世界に足を踏み入れ、3月場所で初土俵を踏みました。新弟子の段階から期待を集め、1965年には新入幕を果たします。その後、同年の9月場所で横綱栃ノ海から初金星を獲得し、以後も9個の金星を挙げるなど、相撲界での充実した活動を続けました。

大関昇進の道のり

長谷川は「大関候補」として長らく注目を浴びました。1972年の1月場所では関脇として優勝次点となり、長年交際していた女性と結婚します。翌3月場所、彼は前頭7枚目の魁傑と対戦し、見事に優勝を勝ち取りますが、その後の大会では昇進のチャンスを逃しています。

長谷川は、当時の大関昇進条件を満たしていたにもかかわらず、他の力士との相対的な運に影響され、昇進を果たすことができませんでした。しかし、彼は幕内上位や三役での活躍が続き、特に関脇としての在位期間は21場所と、戦後最強の関脇と呼ばれました。その後、1976年1月には史上初の幕内連続出場1000回を達成しました。彼のキャリアは素晴らしく、主な成績は678勝577敗で、勝率は.540となっています。

引退後の活動

長谷川は1976年に引退し、その後は秀ノ山として後進の指導に取り組みました。2006年には相撲協会の理事に選出され、日本相撲協会で様々な役職を歴任しました。また、彼は技術だけでなく、文筆や音楽にも才能を発揮し、「みなと港ぶるーす/蝶の夢」といったレコードもリリースしています。彼のお人柄は「ドライ」と評され、実際には優れた書や絵のセンスを持ち、ボウリングでも腕前が光りました。

エピソード

長谷川の人生には驚くべきエピソードがいくつもあります。幼い頃、海に落ちそうになった際には運よく綱をつかみ、川に落ちた際にも無事に生還しました。また、相撲界のフグ中毒事件では、急な体調不良で運良く避けられました。さらに、1966年の航空事故では、友人と再会したことで搭乗をキャンセルし、難を逃れました。このように、彼の人生には運が味方した瞬間が多くみられます。

結論

長谷川勝敏は、相撲界での偉大な功績を持ち、引退後も多岐にわたって活動を続ける存在感のある人物です。彼の生涯と業績は、相撲ファンにとって忘れ難いものであり、後進にも多くの影響を与えています。

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