間島共産党暴動

間島共産党暴動概要

間島共産党暴動は、1930年に満州の間島で起こった武装蜂起です。この蜂起は、中国共産党からの支援を受けた朝鮮人独立運動の一環として位置づけられています。間島は、豆満江を挟んで朝鮮半島の対岸にあり、当時の朝鮮人社会主義者たちは、中国共産党満州省委員会への合流を計画していました。

背景

当時、朝鮮人の社会主義者は、コミンテルンの方針に従って朝鮮共産党満州総局を解散する準備を進めており、李立三路線や国際主義への忠実さを示すために、武装蜂起の計画を立てました。大日本帝国の圧力と、北伐によるナショナリズムの高揚に伴って、間島に住む朝鮮人に対して排斥の動きが強まり、彼らは厳しい立場に置かれていました。

事件の発生

1930年5月30日、間島の主要都市や鉄道沿線で一斉に蜂起が起こり、日本の領事館や官公庁、鉄道施設などが襲撃されました。この暴動は以後も断続的に続き、特に7月31日には敦化を中心に再燃しました。大日本帝国の軍部と警察は速やかに介入し、鎮圧活動を開始しました。結果、約7,000名が検挙され、そのうち700名以上が起訴されました。特に、周現甲や李東鮮など22名は死刑判決を受けました。

暴動の影響

この暴動は、暴動に関与しなかった一般の朝鮮人に対しても影響を及ぼしました。彼らは間島を追われ、満州の他の地域への移住が斡旋されることとなりました。この出来事は「万宝山事件」とも関連しています。また、蜂起の生存者は抗日パルチザンとして活動を続け、満州での抗日運動へと繋がりました。

後の評価

1961年、朝鮮人社会主義者の金日成は「極左冒険主義」を批判する著作を発表し、その中で5・30暴動を「極左冒険主義的」と位置づけました。これは、客観的な情勢を無視した急進的な行動を指摘するもので、彼の革命的組織路線の考え方を反映しています。

参考文献

• - 宇野重昭「間島問題」（国史大辞典 3、1983年）
• - 梶村秀樹「間島五・三〇蜂起」（日本史大事典 2、1993年）
• - 並木真人「間島朝鮮人武装蜂起」（日本歴史大事典 1、2000年）

このように間島共産党暴動は、朝鮮人独立運動史における重要な出来事として位置づけられ、政治的、社会的な影響を与え続けています。

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